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【市況】<株式トピックス>=マイナス金利導入、先物が大波乱相場を助長

 29日の東京株式市場は、日銀がマイナス金利導入を決めたことを受け、日経平均株価が上下871円幅で変動する大波乱の展開となった。外国為替市場でも、株価の動きに先駆け、一時1ドル=121円台前半まで円安・ドル高が加速した。

 ただ、マイナス金利導入に伴う効果への疑問や、銀行など金融機関への副作用が意識されると、一時前日比274円安まで売り込まれ、マイナス圏に沈む場面もあった。その後、後場後半には再び円安・ドル高が進行したことを手掛かりに買い進まれ、日経平均株価終値は、前日比476円85銭高の1万7518円30銭となった。

 外国為替市場では、市場に「マイナス金利導入の可能性」が伝えられ、株式市場が昼休み中の午後0時20分くらいから、円安・ドル高方向に動き始めた。株式市場がスタートした午後0時30分からは、円高・ドル安の動きを追随するように日経平均株価が上昇しはじめた。

 その後疑心暗鬼の時間帯が数分間あり、金融情報端末に「日銀がマイナス金利導入決定」のヘッドラインが流されると、株価指数先物に外国証券経由とされるまとまった買いが断続的に入り株価が一気に上昇した。その反対の急落場面でも先物絡みのシステマテックな売りが出て、わずか34分の短期間に871円もの急落を演じることとなったわけだ。(冨田康夫)

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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