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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~17000-17300円辺りは強弱感が対立しやすいか


25日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・17000-17300円辺りは強弱感が対立しやすいか
・ドル・円は118円79銭付近、日本株の上昇でドルもみ合い
・Fリテ<9983>、KDDI<9433>、ソフトバンクG<9984>が日経平均を約47円押し上げ


■17000-17300円辺りは強弱感が対立しやすいか

日経平均は続伸。235.87円高の17194.40円(出来高概算12億株)で前場の取引を終えている。ザラバベースでは3営業日ぶりに17000円を回復した。日欧の金融緩和期待と原油相場の底入れ感から、ショートカバーが強まっている需給状況であり、22日の米国市場もこの流れを受けてNYダウは16000ドルを回復している。この流れを引き継ぎ、自律反発の流れとなった。

17000円を回復して始まった日経平均は、先週末の大幅反発の反動もあって一時16922.21円と、下げに転じる場面もみられた。しかし、17000円処での底堅さが意識される中、前引けにかけて上げ幅を拡大させた。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1700を超えており、全体の9割を占めている。セクターでは33業種全てが上昇しており、食料品、鉱業、鉄鋼、その他金融、水産農林、石油石炭などが強い。

日欧の金融緩和期待や原油相場の落ち着きを背景に、買戻しの動きが続いている。上海指数が上昇していることも、安心感につながっているとみられる。日経平均は16400-16900円処は真空地帯であったが、17000-17300円辺りは若干商いが膨らんでおり、強弱感が対立しやすい。ただ、この水準をクリアしてくると、17400-17500円辺りが再び真空地帯となるため、リバウンド基調が強まりやすいであろう。

一方で甘利大臣は金銭疑惑問題について、与党内からも進退論が浮上していることもあり、不安要因になろう。辞任ともなればアベノミクスへの期待感も後退する可能性があり、政治不安から海外勢による売り圧力が警戒されやすい。積極的に上値を追う流れは限られそうであり、売り方の買戻しといったインデックスに絡んだ商いが相場の方向性を決めそうである。

(株式部長 村瀬智一)


■ドル・円は118円79銭付近、日本株の上昇でドルもみ合い

ドル・円は118円79銭付近で推移。日経平均株価が前週末比200円超高で前引けたため、ドルは118円後半まで上昇した。

ドル・円は118円70銭付近で寄り付いた後、日経平均株価が一時マイナス圏に転落したことから、ドルは118円43銭まで下落。その後、日経平均は持ち直し、前引けにかけて値を上げたことを受け、ドルはリスク選好的な買いが入り、118円86銭まで上昇した。

ただ、上海総合指数は底堅いながらも、ランチタイムの日経平均先物はやや伸び悩む展開で、また原油価格は上昇一服となっていることから、ドルは午後の取引で上値の重い展開が予想される。

12時27分時点のドル・円は118円79銭、ユーロ・円は128円43銭、ポンド・円は169円90銭、豪ドル・円は83円29銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・Fリテ<9983>、KDDI<9433>、ソフトバンクG<9984>が日経平均を約47円押し上げ
・JT<2914>はメビウスの値上げを引き続き好感する動き
・新規強気推奨の新日鐵住金<5401>、投資判断引き上げのアダストリア<2685>しっかり


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:00 11月景気動向指数・先行改定値(10月:103.9)

<海外>
・ブラジル休場(サンパウロ市政記念日)

《SY》

 提供:フィスコ

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