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【市況】自律反発の流れ継続、金融政策に期待も原油動向や政治不安くすぶる/オープニングコメント


 25日の日本株市場は、堅調な相場展開になろう。日欧の金融緩和期待と原油相場の底入れ感から、ショートカバーが強まっている需給状況であり、22日の米国市場もこの流れを受けてNYダウは16000ドルを回復している。日本株市場はこの流れを引き継ぎ、自律反発の流れが続きそうだ。

 ただし、目先戻り意識も、日米金融政策や原油動向、甘利経済再生担当相の疑惑問題に関心が集まろう。今週の金融政策決定会合での追加緩和を予想する向きはなく、早くとも4月との見方がコンセンサスとみられる。ETF(指数連動型上場投資信託)の買い入れ増額への期待は大きく、期待が膨らむ一方でハシゴを外された時の不安も大きいだろう。

 甘利大臣は金銭疑惑問題について、1週間以内に事実関係を明らかにしたいと述べている。与党内からも進退論が浮上していることもあり、不安要因になろう。辞任ともなればアベノミクスへの期待感も後退する可能性があり、政治不安から海外勢による売り圧力が警戒されやすい。

 その他、中国が中東問題に積極的に関与する方針が伝えられる中、原油価格の底入れを見極めたいところである。先週末には1バレル32ドル台を回復してきている。イランは欧州連合(EU)向け原油輸出を早ければ2月にも再開する準備を進めており、先安感は根強い。

 物色の流れについては、日米ともに主要企業の決算発表が本格化するため、決算を受けた個別物色が強まろう。また、テーマ性では、フィンテック、AI、IoT、原発関連辺りに関心が向かいやすいだろう。中国では、旧正月に合わせ帰省ラッシュが本格化しており、インバウンド関連への見直しも期待されるところ。タイでMERS感染が確認されたと報じられており、これも材料視されよう。
《AK》

 提供:フィスコ

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