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【経済】ECBは3月に追加緩和の可能性、日銀は?


 欧州中央銀行(ECB)は21日に開いた理事会で現行の金融政策を維持することを決めたが、ECBのドラギ総裁は記者会見で、市場の動向次第では、次回の理事会で追加の金融緩和に踏み切る可能性を示唆した。

 ECBはすでに量的緩和策の実施期間を半年間延長することを決めているが、原油価格の急落や新興国経済の減速によって景気下ぶれのリスクが高まっていると判断し、ドラギ総裁は「次回3月に開かれる理事会で金融政策を再検討する可能性がある」と述べた。

 ドラギ総裁の発言について市場関係者の間からは「次回の理事会でECBが追加緩和を行う可能性は否定できないが、ECBに行動の用意があることを伝えることで株安や原油安の進行を阻止することが狙いではないか?」との声が聞かれている。目先的には、ユーロ圏の金利先安観はやや強まり、株高・ドル高の相場展開となる可能性がある。

 ところで、22日の東京市場では日本銀行による追加緩和への期待が広がっており、日経平均株価は800円超の大幅反発となった。甘利経済再生担当相の進退問題が浮上しているが、本日の株高はこの問題を打ち消すようなインパクトを与えることができるかどうか、一部の市場関係者は株価動向を興味深く観察している。
《MK》

 提供:フィスコ

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