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2016年01月20日16時03分

【特集】アキテクツSJ Research Memo(3):家づくりの流れを変えたASJアカデミー(1)


■会社概要

(2)事業内容

アーキテクツ・スタジオ・ジャパン<6085>が参照するアンケート調査の結果では、『現在検討している』から『今後ぜひ検討したい』までを含めると、建築家との家づくりを希望する人が全回答者の75%を占める。個々人の思考や嗜好に合う多種多様な住まいに対するニーズは高まっており、単に住宅を取得するのではなく、共感と感動を建築家との家づくりに求める人が増えている。

従来のやり方では、施主は建築家に現地調査、法規制の確認、ヒアリングをしてもらう前に、建設費の約1割に相当する金額の設計契約を締結する必要があった。こうなると、一旦プロジェクトが動き出すと、仮に建築家が提示するプランが気に入らなくても後戻りできないなどのリスクがある。建築家が高額物件を選好するため、ボリュームゾーンの価格帯を希望する施主との不具合が目立っていた。また、建築家と建設会社とのコミュニケーションが不十分なために、工事費に関する合意点が見出せない「コストクラッシュ」という問題も多々発生していた。アベノミクス導入以降の建材費の高騰により、このリスクはますます高まっている。

同社は、これらの問題を解決するために、従来のフローとは異なるASJアカデミーの独自方式のプラットホームを構築した。ASJアカデミーの方式では、ASJアカデミー会員となった施主と登録建築家及び加盟建設会社が、最初から三位一体となって家づくりを進める。

ASJアカデミーには、全国各地で開催される「建築家展」などのイベントに参加した人が入会することが多い。イベント会場には建築家が8~10人ほど待機しており、直接話ができ、建築家によるグループ向けのプレゼンテーションも受講できる。ASJアカデミー会員になるには入会金や年会費は必要ない。会員特典には、プランニングコースの利用、情報誌読み放題(バックナンバー含む)、各種セミナー・見学会への参加、会員専用サイトの利用、土地探しサービス、専門誌の貸出、スタジオ施設の利用などがある。

イベントを開催する加盟建設会社は、会員(施主)と建築家、自社の社員が打ち合わせをするスタジオを開設している。プランニングコースでは、イベントで知った建築家はもとより、日本全国の登録建築家から希望条件に合う建築家の紹介を受けることができ、通常1名を指名する。会員と指名された建築家、登録建設会社が仕様の仮決めやコストの確認をした後、建築家は、現地調査、法規制の確認、ヒアリングを終えた後、プレゼンテーションをする。仮に会員が建築家のプランが意に沿わない場合は、期間や回数の制限なしで何度でも繰り返すことができる(建築家の指名変更も可能)。プランが気に入って設計契約に進んだ段階で、初めて設計料が発生する仕組みだ。

○ASJアカデミー会員 ? 5年間で2.7倍に増加
ASJアカデミーは2015年3月期に6,301人の新規入会者を獲得し、累計で30,046人と会員数は3万人を超えている。これは5年間で2.7倍という伸びである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《HN》

 提供:フィスコ

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