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【通貨】欧米為替見通し:日銀の追加金融緩和でドル120円回復の見方、米利上げ継続には悲観的


ドル・円の下落圧力が強まるなか、日銀による追加金融緩和への期待感が増している。足元の中国経済の不透明感や原油相場の下落基調から、米利上げの継続に悲観的な見方が広がっているためだ。一部の市場関係者は、米利上げペースの鈍化に伴うドル高・円安によって日銀の政策余地が広がると見込む。

前週末の欧米市場では、中国経済の減速懸念が強まったほか、原油価格は一段安となった。米国市場では株価の急落や12月小売売上高など経済指標の弱含みも材料視され、米連邦準備制度理事会(FRB)による年4回と観測される利上げペースは鈍化するとの悲観的な見方が広がり、ドル・円は一時、昨年8月24日以来の安値となる116円51銭まで下落。

前週末のこうした動きを受け、週明けの取引で米原油先物ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は2003年12月以来、11年ぶりの安値となる28.36ドルまで値を下げた。また日経平均株価は17000円を割り込み、昨年9月の安値を一時下抜けた。このため、日本銀行による追加金融緩和への期待感が次第に強まっている。

ある邦銀関係者は「低水準の株価を考慮すれば日銀は一段の緩和を考えざるを得ないのではないか」との見方を示す。そのうえで、日銀が1月以降に追加金融緩和に踏み切れば、ドル・円は120円付近まで値を戻す可能性があると指摘する。なお、複数の市場関係者は年度末までのドル・円を115-121円のレンジ内で上昇基調を想定している。

【今日の欧米市場の予定】

・特になし
・米国休場(キング牧師誕生日)

《SY》

 提供:フィスコ

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