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【通貨】欧米為替見通し:ポンド・円は軟調か、原油安でリスク回避の動き


今日の欧米外為市場では、ポンド・円は軟調地合いとなりそうだ。ポンドと相関性の高い北海ブレント原油が記録的な安値となっていることが背景。また、英中央銀行(BOE)は金融政策委員会(MPC)で引き続き早期の利上げには慎重姿勢を示す公算のため、ポンドには下押し圧力が強まる展開を想定する。

14日未明に発表された米石油在庫統計を受け需要低迷への懸念が強まったことから、北海ブレント先物は前日海外市場で2004年4月以来、約12年ぶりに節目の30ドルを割り込んだ。ポンド・円は原油安をきっかけに下げ足を速め、2014年10月以来、約1年3カ月ぶりに節目の170円を割り込んだ。ブレント原油は足元も安値圏推移が続いており、今日の欧米市場でもポンドを押し下げる要因となろう。

今晩は21時のBOEによる金融政策発表とMPCの議事要旨公表が注目される。MPCでは政策金利と資産購入枠は据え置きが予想される。ただ、12日発表の11月鉱工業生産や製造業生産は予想を下振れするなど、国内経済の弱さが示された。このため、MPCメンバーの早期利上げに前向きな発言は期待できず、ポンド・円は一段安となろう。一方、「ポンドは売られすぎ」(邦銀関係者)との見方もあり、値ごろ感による買戻しのフローが入るかもしれない。

【今日の欧米市場の予定】

・21:00 英中銀金融政策委員会が金融政策発表(政策金利と資産購入枠は据え置き予想)
・21:00 英中銀金融政策委員会の議事要旨発表
・21:30 欧州中央銀行(ECB)12月理事会の議事要旨発表
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:27.5万件、前回:27.7万件)
・22:30 米・12月輸入物価指数(前月比予想:-1.3%、11月:-0.4%)
・22:30 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(米経済と金融政策)
・03:00 米財務省30年債入札(130億ドル)
・ユーロ圏財務相会合

《SY》

 提供:フィスコ

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