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【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は117円台後半で推移か、米国株反発でリスク回避の円買い縮小へ


11日のドル・円は東京市場で116円70銭から117円45銭まで反発。欧米市場でドルは一時118円02銭まで上昇し、117円76銭で取引を終えた。

本日12日のドル・円は主に117円台後半で推移か。人民元相場の先安観は払拭されていないが、米国株の反発を意識してリスク回避的な円買いはやや縮小する可能性がある。

市場関係者の間では、人民元相場の見通し引き下げの動きが広がっており、現在の1ドル=6.57元レベルから2016年末には1ドル=7.00元になるとの予想も出ている。昨年12月初旬、中国・国務院は「中国政府は人民元の国際通貨基金(IMF)特別引き出し権(SDR)通貨採用後も、管理変動相場制を維持し、元相場を妥当で均衡の取れた水準で基本的に安定させる」との声明を公表した。

しかしながら、1ドル=6.40元近辺で推移していた人民元は年明け後に1ドル=6.59元台まで下落した。中国人民銀行(中央銀行)は8日、金利のさらなる自由化、人民元の国際化推進、通貨の基本的な安定を維持することを表明したが、中国政府・人民銀行はある程度の元安を容認しているとの市場の思惑は後退していない。

投機筋などは売買規制や為替レートの変動制限がない香港市場で人民元売りを実行しているが、人民元相場の安定について中国政府・中国人民銀行による明確な意思表示がない場合、人民元相場の先安観が払拭されることは難しいとみられる。

《SY》

 提供:フィスコ

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