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【市況】11日の香港市場概況:ハンセン2.8%安と急反落、約2年半ぶりに節目の2万ポイント割り込む


週明け11日の香港市場は大幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比565.21ポイント(2.76%)安の19888.50ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が340.73ポイント(3.85%)安の8505.16ポイントとそろって反落した。ハンセン指数は約2年半ぶりに心理的節目の2万ポイントを割り込み、H株指数は約4年3カ月ぶりの安値水準に落ち込でいる。売買代金は874億7800万香港ドル(8日の売買代金は855億7000万香港ドル)。

中国景気の先行きが不安視される。昨年12月の物価統計が先週末9日に公表され、総じて弱い内容だった事が嫌気された。消費者物価指数(CPI)はプラス1.6%(予想も↑1.6%、前月は↑1.5%)、生産者物価指数(PPI)はマイナス5.9%(予想は↓5.8%、前月は↓5.9%)という結果。CPIは前月に続き上昇したものの、通年の平均上昇率は1.4%にとどまり、政府目標の「3%前後」を大きく下回った。PPIに関しては、46カ月連続で前年を下回るなど、デフレ圧力の高まりが企業活動の低迷を露呈している。

ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面安(50のうち49が下落)。個別では、天然ガス事業の昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が7.3%安、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が6.2%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が5.1%安と下げが目立った。時価総額上位の石油株や銀行株も急落している。

H株指数の構成銘柄は全て値下がり。なかでも証券株と保険株が売られ、海通証券(6837/HK)が7.4%安、華泰証券(HTSC:6886/HK)が6.6%安、中国人民財産保険(2328/HK)が6.7%安、中国太平洋保険(集団)(2601/HK)が5.2%安で引けた。

インフラ関連の銘柄群も安い。鉄道建設の中国鉄建(1186/HK)が6.2%、鉄道車両の中国中車(CRRC:1766/HK)が5.2%、セメントの中国中材(1893/HK)が6.5%、鉄鋼の馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.1%ずつ値を下げた。

【亜州IR】

《SY》

 提供:フィスコ

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