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【経済】NYの視点:米12月LMCIは強い労働市場を証明も、賃金は依然低迷


米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した労働市場情勢指数(LMCI)の12月分は2.9と、市場予想の0.4を上回り、11月の2.7から上昇。クリスマスや年末年始の連休で労働日数が減少したにもかかわらず、小売などで臨時雇用が増加した影響から雇用の状況は一段と改善した。11月分も0.5から2.7へ上方修正された。10月は2.9だった。雇用拡大ペースは7-9月期(7月1.3、8月1.5、9月1.5)に比べておよそ2倍となった。同指数は19の労働関連指標を総合指数にしたもの。

ただ、賃金の伸びが依然として低迷していることがマイナス材料として指摘されている。ほとんどの賃金指標で、過去12か月の伸びは2%前後で低迷していることが明らかになった。賃金が上昇しない限り消費の大幅な改善は望めない。

米労働省が先週発表した12月の雇用統計は失業率が5.0%と、予想通り3ヶ月連続で2008年来の低水準となったほか、非農業部門雇用者増加数が前月比で29.2万人と、11月25.2万人から予想外に増加幅を拡大。さらに、10月、11月の2ヶ月合計で5万人上方修正され、昨年1年間の雇用増加数の平均は22万と連邦準備制度理事会(FRB)関係者が正常な水準とする20万人を上回る良好な結果となった。一方、平均時給は前月比横ばいと予想外に11月から伸びが鈍化。前年比では2.5%と、少なくとも2010年来の大幅な伸びとなったものの予想の2.7%は下回った。

《NO》

 提供:フィスコ

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