市場ニュース

戻る
 

【市況】7日の香港市場概況:ハンセン指数3.1%安と4日続落、本土株の急落で投資家心理が冷え込む


7日の香港市場は大幅に値下り。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比647.47ポイント(3.09%)安の20333.34ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が383.82ポイント(4.20%)安の8753.97ポイントとそろって4日続落した。ハンセン指数は約2年半ぶり、H株指数は約4年3カ月ぶりの安値水準で取引を終えている。売買代金は1072億香港ドル(6日の売買代金は751億7500万香港ドル)。約1カ月ぶりに大台の1000億香港ドル台を突破した。

本土株の急落で投資家心理が冷え込む。中国からの資金流出や元安に絡んだ人民元資産の目減りなどを警戒し、この日の上海総合指数が前日比7.32%安と急反落したことが嫌気されている。本土市場は「サーキットブレーカー」の発動で、取引開始後わずか30分で終日売買が停止した。中央銀行の中国人民銀行は7日、人民元の対ドル基準値を8日連続で元安方向に設定。11年3月18日以来の元安水準に定めた。外部環境もネガティブ。米中景気指標の悪化、原油相場の大幅続落、北朝鮮の水爆実験発表など複数の悪材料が重なるなか、昨夜の欧米市場は軒並み急落を余儀なくされている。

ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(50のうち48が下落)。なかでも、マカオのカジノ関連株が安い。金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が7.3%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテイメント:27/HK)が6.7%ずつ値を下げた。エネルギー関連株も急落。石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が7.2%安、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が5.9%安、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が5.4%安で引けた。 H株指数の構成銘柄は全て値下がりする。証券株の下落が目立ち、華泰証券(HTSC:6886/HK)が10.2%安、広発証券(1776/HK)が8.4%安、中信証券(6030/HK)が7.1%安、海通証券(6837/HK)が6.2%安と売りが膨らんだ。本土市場が今週4日に続き、本日も取引途中に終日売買停止したことがネガティブ。証券各社の収益に悪影響が及ぶと不安視された。

自動車株も売られる。比亜迪(BYD:1211/HK)が9.8%安、吉利汽車HD(175/HK)が6.0%安、華晨中国汽車HD(1114/HK)が5.9%安、長城汽車(2333/HK)が5.7%安と下げた。

【亜州IR】

《SY》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均