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【特集】ムサシ Research Memo(7):参院選に加えて衆院選実施の可能性により業績見通しに幅


■業績動向

(2) 2017年3月期の業績の考え方

ムサシ<7521>の収益、特に利益面で大きな影響力を持つのは選挙システム機材であることは繰り返し述べたとおりだ。2017年3月期については7月に参院選挙が予定されているため、選挙システム機材の収益が大きく伸長し、これによって全社の利益も前期比増益に転じると弊社では考えている。

前期比増益に転じるのは間違いないとして、問題はその振れ幅だ。現状では2017年3月期に確実に施行される国政選挙は参院選だけだ。この場合、過去の実績から類推すると、選挙システム機材の売上高は4,000百万円程度と考えられる。ここに、前述した衆院選実施の可能性をどのように織り込むかで、業績見通しは大きく変わってくることになる。

2017年3月期決算でのもう1つの見どころはメディアコンバート事業の動向だ。前述のように、メディアコンバート事業は民間企業からの受注が6割を占めるまで伸長しているほか大口案件も増え、採算重視の選別受注を行える事業環境となってきた。ここにマイナンバーに絡んで新しいタイプの受注が入ってくることが期待されている。2016年3月期において、これらの良い動きが確認できたが、2017年3月期はそうした動きの持続性を判断するうえで、重要な年だと弊社では考えている。

利益面では、メディアコンバート事業について採算重視の受注を行っていること、及び、中長期的に同事業の属するセグメント営業利益を年間10億円以上にすることを目標としていることを信ずるならば、売上高の成長に応じた利益の成長も達成されると推測することは可能だろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《SF》

 提供:フィスコ

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