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【特集】テクマトリックス Research Memo(6):借入金による自社株式取得で自己資本比率が低下したが実質無借金経営


■2016年3月期第2四半期決算

(5)財務状況

テクマトリックス<3762>の財務状況は良好である。楽天からの自社株買いのために2,200百万円の長期借入を行ったため、固定負債が増加した他、自己株式取得によって自己資本も減少した結果、自己資本比率は24.8%と前期末比で20.5ポイント減少した。今回の自己株式取得で借入金が2,500百万円増加したが、当該借入金に対する金利負担は低いとのことである。財務面では全く問題ないと言えるだろう。

キャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが76百万円の支出(前年同期は562百万円の収入)、投資活動によるキャッシュフローが119百万円の収入(同103百万円の支出)、財務活動によるキャッシュフローが737百万円の支出(同110百万円の支出)となった。営業活動によるキャッシュフローが支出となったのは、大型案件受注により仕入先への保守費用等の支払が先行したためである。投資活動によるキャッシュフローが収入となったのは、5月に行われた本社移転に伴い、旧本社の賃貸の際に差し入れた敷金が返還されたためである。財務活動によるキャッシュフローの支出幅拡大は、8月に行った自己株式の取得による支出の増加によるものである。以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は3,596百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)

《HN》

 提供:フィスコ

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