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【市況】4日の香港市場概況:ハンセン2.7%下落、中国景気動向に警戒感


年明け4日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比587.28ポイント(2.68%)安の21327.12、本土企業株で構成されるH株指数が349.85ポイント(3.62%)安の9311.18ポイントとそろって大幅に反落した。売買代金は738億4400万香港ドル(半日商いだった12月31日の売買代金は246億7900万香港ドル)。

内外環境の不透明感が重し。12月のシカゴ購買部協会景気指数が下振れるなか、昨年末の米市場が売られた流れを継いだ。内部的には、12月の中国製造業PMIに関して、事前予想(49.8)を下回る49.7に低迷したことなどが嫌気されている。取引時間中に発表された財新とマークイットの15年12月・中国PMIは、事前予想(48.9)と前月実績(48.6)を下回る48.2という結果。発表後に各指数は一段と下げ幅を広げている。

ハンセン指数の構成銘柄は、取引停止中の新世界発展(17/HK)を除き全面安。石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が5.9%安、発電大手の華潤電力HD(836/HK)が5.7%安、婦人靴小売チェーン中国最大手の百麗国際HD(ベル・インターナショナル:1880/HK)と香港大手商社の利豊(リー&フン:494/HK)がそろって5.3%安と下げが目立った。中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)も4.6%安と値を下げている。「中国主要100都市の住宅価格が8カ月連続で上昇した」と伝えられえたものの、好感する買いは特にみられない。

H株指数の構成銘柄も急落。取引を一時停止中の万科企業(チャイナ・ヴァンカ:2202/HK)以外、すべて値下がりした。なかでも証券株がさえない。中信証券(6030/HK)が5.0%、海通証券(6837/HK)が4.8%、華泰証券(HTSC:6886/HK)が3.9%ずつ値を下げた。本土市場で今月導入したばかりの「サーキットブレーカー制度」が発動され、後場途中で本日の取引を終了したことが嫌気されている。証券各社の収益に悪影響が及ぶと不安視された。

【亜州IR】

《SY》

 提供:フィスコ

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