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【特集】【中国の視点】OPEC:電気自動車の進歩に負ける、30年後ガソリン車はゼロも


石油輸出機構(OPEC)はこのほど、原油・天然ガスに対する世界の需要が向こう25年は現水準を維持し、2040年には全体に占める化石燃料の割合が78%になると予測した。また、電気自動車(EV)などエコカー技術は今後も大きな前進を見込めず、2040年までに一日当たりの原油需要増(世界全体)は1800万バレルとなり、一日当たりの消費量は1億1万バレルまで拡大するとも予測された。

中国の専門家は、OPECの予想が自己欺瞞であると指摘した。OPECが販売した原油で得た収入はすでに2012年の1兆2000億米ドルから現在の4000億米ドル(ブレント原油1バレル当たり36.75米ドルで計算)に低下していると強調した。

トヨタなど世界の自動車大手から世界IT大手アップルやグーグルまでEVなどエコカーの研究に注力していると指摘。また、米中を含めて世界の自動車大国の政府が相次いでエコカーの支援策を打ち出しており、エコカー技術前進せず、現在の原油消費量からさらに増加するというOPECの予測が幼稚な考えだと批判した。

ゴールドマン・サックス証券(GS)は、EVの電池コストについて、技術の進歩に伴って向こう5年に60%縮小すると予測。走行距離は現在の水準から70%増加するとの見方を示した。また、自動車市場に占めるEVのシェアは10年以内22%まで拡大するとも予測した。

トヨタは、2050年までにガソリン車とディーゼル車の生産を停止させる方針を示した。また、大気汚染が深刻化している中国では、EVなどの普及が予想以上に進むとみられている。
《ZN》

 提供:フィスコ

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