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【経済】NYの視点:10-12月期の米経済成長率は2%程度にとどまる見込み


商務省が22日発表した7-9月期の米国内総生産(GDP)確定値は、前期比年率+2.0%となり、市場予想の+1.9%をやや上回った。改定値の+2.1%から下方修正されたものの、結果は想定の範囲内。7-9月期における個人消費や企業投資はまずまず順調だったようだ。

ただし、欧州やアジア地域における需要減少、ドル高、原油安によるエネルギー業界の投資削減の影響で10-12月期の経済成長率は2%程度にとどまるとの見方は少なくないようだ。利上げの影響が表面化するのは来年4-6月期以降になるとみられているが、欧州やアジア諸国の成長率が予想以上に鈍化した場合、米国経済にも何らかの影響が及ぶことは避けられない。2016年には利上げが4回行われると予想されているが、この予想が的中するかどうか、微妙だ。

なお、7-9月期確定値の在庫投資は改定値から下方修正されており、GDP成長率を押し下げる要因となった。9月末時点で企業在庫は高水準を維持していることから、在庫増加は抑制される可能性が高い。在庫投資の抑制は10-12月期と来年1-3月期の経済成長率を鈍化させる要因になるとみられる。(小瀬正毅)

《NO》

 提供:フィスコ

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