【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は121円台で推移か、米国株安を意識してリスク選好の円売り抑制
18日のドル・円は東京市場では123円56銭から121円72銭まで反落。欧米市場でドルは121円08銭まで続落し、121円18銭で引けた。
本日21日のドル・円は121円台で推移か。米国株の大幅続落を意識してリスク選好的な円売りは抑制される見込み。
米上下両院は18日、米国産原油の輸出を解禁する措置を含む法案を賛成多数で可決した。原油輸出の解禁(再開)は、シェールガスの国内生産が増加したことでエネルギー資源の供給量も増加し、エネルギー価格が落ち込んだことに対応した措置であるとみられている。
ただし、米国の原油輸出再開によって原油価格はさらに下落する可能性が高まっている。欧州各国や日本を含めたアジア諸国が主な輸出先になるとの見方が多いようだが、中国向けの輸出を増やすことは簡単ではないようだ。中国は石油輸出国機構(OPEC)加盟国と長期の輸入契約を締結している。ロシアからも石油・ガスを輸入している。
日本向けの輸出は増えるとしても、米国産原油の市場シェアが一気に高まることは期待できない。米国の原油輸出は経済成長を後押しする保証はなく、ドル買い材料にはならないかもしれない。
《SY》
提供:フィスコ