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【市況】じりじりとリバウンド基調が続きやすい需給状況に/ランチタイムコメント


 日経平均は大幅に続伸。436.87円高の19486.78円(出来高概算10億9000万株)で前場の取引を終えた。FRB(連邦準備制度理事会)は、FOMC(連邦公開市場委員会)において予想通りにゼロ金利政策を解除し、利上げを始めることを全会一致で決めた。金融政策の方向性が明確になったことが好感され、16日のNYダウは220ドル超の上昇。この流れを受けたシカゴ日経225先物は大阪比230円高となるなか、これにさや寄せする格好から主力大型株を中心に幅広い銘柄に買いが入った。
 その後、19400円を回復した後は、高値圏でのこう着が続く中、一時19500円を回復する場面もみられた。円相場は1ドル122円60銭辺りと、やや円安に振れて推移していることも買い安心感につながっている。また、日銀の金融政策決定会合への思惑等も買い戻しを誘う格好になっているようである。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1700と全体の8割を占める。セクターでは33業種全てが上昇しており、保険の上昇率が4%を超えている。

 市場参加者は限られているとみられるが、その中をインデックスに絡んだ商いによって上げ幅を拡大させている。日経平均は25日線が19570円辺りに位置しており、この抵抗ラインをクリアしてくるようだと、短期にはショートカバーの流れが強まりやすいだろう。
 一方で、全面高商状とはなっているが、昨日は後場半ば辺りから中小型株に値を崩す動きが目立っていた。資金の回転が速いこともあり、引け際の動きには注意する必要がありそうだ。
 とはいえ、明日の日銀の金融政策決定会合を控え、12月での追加緩和はないにせよ、売り込みづらい需給状況であろう。そうなると、じりじりとリバウンド基調が続きやすい需給状況とも言えそうだ。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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