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【市況】米利上げ決定で主力大型株主導の上昇/オープニングコメント


 17日の東京市場は、米株高の流れを受けて買いが先行しよう。FRB(連邦準備制度理事会)は、FOMC(連邦公開市場委員会)おいて予想通りにゼロ金利政策を解除し、利上げを始めることを全会一致で決めた。金融政策の方向性が明確になったことが好感され、NYダウが220ドル以上上昇した。この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比230円高の19320円となり、これにさや寄せする格好から幅広い銘柄に買いが入ることになろう。

 イエレンFRB議長は短期金利の引き上げを段階的に進めるとの見通しをあらためて強調している。米景気の回復が着実に進んでいるとの見方の中で、日経平均は今週の下落部分を吸収してくることになりそうだ。インデックスに絡んだ資金が中心となるため、主力大型株主導の上昇となろう。為替市場では1ドル122円40銭辺りと円安に振れて推移しており、トヨタ自<7203>など輸出関連の動向が注目される。

 また、17・18日の日銀の金融政策決定会合への思惑から、金融セクターへの関心が続きそうである。12月の追加緩和を予想する向きはないが、相対的に出遅れ感の強い銀行や不動産辺りへの押し目買いに向かわせやすいだろう。メガバンク等の強い値動きが続くようだと、投資家のセンチメントを明るくさせよう。

 一方で、昨日は日経平均が484円高と大幅に上昇する中で、中小型株の一角に失速する動きが散見された。短期資金中心のため資金の逃げ足も速い影響があろうが、前場の上昇部分を後場に入り倍返しで下げている銘柄もあり、やや慎重姿勢に向かいやすい面はある。
《AK》

 提供:フィスコ

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