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【通貨】欧米為替見通し:米3月追加利上げに前向きなら、ドル・円は123円後半まで上昇か


今日の海外市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)による2016年以降の利上げペースに対する思惑が焦点となりそうだ。市場は9年半ぶりの利上げをすでに織り込み済みだが、FRBが今後について「タカ派」的なスタンスを示せば11月高値(123円76銭)を上値メドにドル買いが強まる展開を想定する。

FRBは前日から開催している連邦公開市場委員会(FOMC)で2006年6月以来、9年半ぶりに利上げを決定し、日本時間17日4時に発表する見通し。現行の政策金利(FFレート)は0.00-0.25%から0.25-0.50%までの引き上げが見込まれている。

市場では、利上げを受けたドル・円の上昇レベルが注目されよう。前日発表された米11月消費者物価指数(CPI)が前年比で+0.5%と大きな上昇率を示したことを受け、ドル・円は16日のアジア取引時間帯では買い戻しの地合いとなっている。23時15分発表の11月設備稼働率などの経済指標は、いずれも前月を小幅に下振れる見通しだが、ドルの下げは限定的となりそうだ。FRBの政策発表直前の水準は122円付近と予想される。

ただ、利上げはすでに相場に織り込まれ、市場の関心は2016年以降の利上げペースに移っている。邦銀のある外為ストラテジストは「イエレンFRB議長が記者会見で来年3月の追加利上げに前向きな姿勢を示せば、ドルは123円後半まで買われるのではないか」と指摘。11月18日に付けた123円76銭が上値の目安となろう。

【今日の欧米市場の予定】

・17:30 独・12月製造業PMI速報値(予想:52.8、11月:52.9)
・17:30 独・12月サービス業PMI速報値(予想:55.5、11月:55.6)
・17:30 独・12月総合PMI速報値(予想:55.0、11月:55.2)
・18:00 ユーロ圏・12月製造業PMI速報値(予想:52.8、11月:52.8)
・18:00 ユーロ圏・12月サービス業PMI速報値(予想:54.0、11月:54.2)
・18:00 ユーロ圏・12月総合PMI速報値(予想:54.2、11月:54.2)
・18:30 英・8-10月ILO失業率(予想:5.3%、7-9月:5.3%)
・18:30 英・11月失業率(予想:2.3%、10月:2.3%)
・19:00 ユーロ圏・11月消費者物価指数改定値(前年比予想:+0.1%、10月:+0.1%)
・19:00 ユーロ圏・10月貿易収支(9月:+205億ユーロ)
・21:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:+1.2%)
・22:30 米・11月住宅着工件数(予想:113.0万戸、10月:106.0万戸)
・22:30 米・11月住宅建設許可件数(予想:115.3万戸、10月:116.1万戸)
・23:15 米・11月鉱工業生産(前月比予想:-0.2%、10月:-0.2%)
・23:15 米・11月設備稼働率(予想:77.4%、10月:77.5%)
・23:45 米・12月製造業PMI速報値(予想:52.6、11月:52.8)
・04:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明・経済見通し発表(政策金利0.25%引き上げ予想)
・04:30 イエレン米FRB議長会見

《SY》

 提供:フィスコ

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