市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:くら、国際石開帝石、野村、モルフォ

■くらコーポレーション <2695>  4,195円  +300 円 (+7.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位
 11日、くら <2695> が決算を発表。15年10月期の連結経常利益は前の期比23.9%増の64.1億円に拡大して着地。続く16年10月期も前期比1.4%増の65億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。今期は国内18店舗の新規出店を計画するほか、フェア開催などで客数を伸ばし、4.5%の増収を見込む。利益率の高いサイドメニューの拡充による客単価の上昇も増益に貢献する。

■神奈川中央交通 <9081>  714円  +33 円 (+4.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位
 神奈川中央交通<9081>が悪地合いのなか上昇、9日ぶりに700円台を回復した。原油市況の急落が全体相場の波乱要因となっているが、ガソリン価格の下落により陸運業界は収益面でメリットが大きく、小田急系の乗り合いバス大手の同社もその恩恵を享受する。また、11日付で東海東京調査センターが同社株を新規にカバレッジ開始、主力のバス事業の収益性改善を見込んだうえで、「アウトパフォーム」、目標株価を970円に設定しており、これがポジティブサプライズとなったようだ。

■東光 <6801>  404円  +15 円 (+3.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率9位
 東光<6801>が全般波乱相場の間隙を縫って上値指向。米アップルのiPhoneを中心とするスマートフォン市場の拡大や電装化が進展する自動車向けに付加価値の高いメタル系コイルが収益に寄与し業績は好調だ。そのなか、東海東京調査センターが11日付で同社のレーティングを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に引き上げ目標株価を新たに500円に設定しており、これを好感する買いが優勢となった。15年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算は営業利益が22億9800万円(同14.9%増)と高変化を示した。同調査センターでは進捗率などから会社側の予想する通期営業利益見通し28億円(前期比2.4%増)は上振れる可能性が高いとし、会社側計画比7億円上乗せの35億円を見込んでいる。

■グローリー <6457>  3,645円  +135 円 (+3.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率10位
 グローリー<6457>が逆行高。東海東京調査センターでは、16年3月期第2四半期に入って、04年新紙幣特需の更新需要が出てきたと指摘。17年3月期後半以降に07年の郵政民営化に伴う特需の更新需要が出てくる見通しとして、ゆうちょ銀行<7182>が株式上場も果たしたことから、設備投資に前向きになると予想。レーティングを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価を4400円から4600円に引き上げている。

■キョーリン <4569>  2,536円  +25 円 (+1.0%)  11:30現在
 キョーリン製薬ホールディングス<4569>は堅調。同社は11日、今年8月に厚生労働省より製造販売承認を取得したロイコトリエン受容体拮抗剤 気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレスOD錠」(一般名はモンテルカストナトリウム)を発売したことを発表した。キプレスOD錠は、口腔内において速やかに崩壊するよう設計された口腔内崩壊錠で、高齢者や従来の固形製剤を嚥下する能力の低下している患者にも服用しやすく、水なしでも服用できる剤型。また、同じく今年8月に厚生労働省より製造販売承認を取得した潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「ペンタサ顆粒94%」(一般名はメサラジン)も薬価基準に収載されたことを発表した。近日中に発売を予定している。

■九州電力 <9508>  1,254円  -67 円 (-5.1%)  11:30現在
 SMBC日興証券が11日付で九州電 <9508> の投資判断を「1(強気) →2(中立)」に引き下げ、目標株価を2000円→1400円に減額したことが売り材料視された。リポートでは、玄海原発3・4号の予想再稼働時期が従来の17年3月期第2四半期から18年3月期第2四半期以降になると指摘。17年3月からの電力全面自由化による影響も踏まえ、同証券では17年3月期の連結営業利益を1386億円→772億円に引き下げた。また、財務体質の重視から配当予想を17年3月期は40円→20円、18年3月期は50円→35円にそれぞれ減額している。

■大阪ガス <9532>  434.4円  -17.5 円 (-3.9%)  11:30現在
 SMBC日興証券が11日付で大ガス <9532> の投資判断を「1(強気) →2(中立)」に引き下げ、目標株価を530円→500円に減額したことが売り材料視された。リポートでは、電力・ガスの自由化の進捗などにより収支リスクが高まったと指摘。バリュエーション基準の妥当PBRを従来の1.1倍→1.05倍に引き下げた。同証券では、電力事業の収益減を見込み16年3月期の連結経常利益を1213億円→1172億円(会社計画は1300億円)、17年3月期を1192億円→916億円に、18年3月期を1255億円→938億円にそれぞれ下方修正した。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,137円  -45 円 (-3.8%)  11:30現在
 国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>など資源開発関連株が反落となったほか、原油市況に連動するNEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN<2038>などもウリ気配のまま水準を切り下げ連日の上場来安値更新となっている。ここ原油市況の下落が世界株安の連鎖を引き起こしており、そのなか特に市況安の影響度の大きい銘柄に売り圧力が強まった。WTI原油先物価格は前週末終値ベースで1ドル14セント安の1バレル=35ドル62セントまで下落、08年リーマン・ショック時につけた安値33ドル台に接近している。

■野村ホールディングス <8604>  687.5円  -26.5 円 (-3.7%)  11:30現在
 野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>が大幅安。大手をはじめ証券株は総じてきつい下げとなっている。原油安によるリスクオフの流れが世界的な株安連鎖を引き起こしており、東京市場も日経平均は1万9000円大台を割り込むなど売りの洗礼を浴びている。証券セクターは、年末で市場参加者の少ないところに、リスクを回避した投資資金の離散により手数料収入の減少や投信など運用成績の悪化を懸念した売りが集まった。

■昭和電工 <4004>  147円  -2 円 (-1.3%)  11:30現在
 昭和電工<4004>は全般波乱相場のなか5日続落。ただ下値では、値ごろ感からの押し目買いも観測され下げ渋っている。同社は11日、中期計画を発表、2016年からスタートする5カ年計画のなかで、電子材料用高純度ガス、機能性化学品、アルミ缶の3つの事業について事業規模の急速な拡大を目指すほか、将来大きな市場成長が見込まれるリチウムイオン電池、パワー半導体Sicの2事業は、事業・技術開発の両面から競争優位性のあるビジネスモデルの確立を実現するとしている。両事業の売上高を18年までに30%増加させ、営業利益を倍増させる計画を示しており、押し目買いの根拠となっている。

■エイチーム <3662>  2,012円  -17 円 (-0.8%)  11:30現在
 エイチーム<3662>が反落。前週末11日の取引終了後、第2四半期累計(15年8月~16年1月)連結業績見通しについて、売上高は従来予想の95億円(前年同期比38.5%増)を据え置きつつ、営業利益を3億円から5億5000万円(前年同期比46.3%減)へ上方修正したが、全般安に押される格好となっている。上方修正は、エンターテインメント事業で、既存スマートフォンゲームアプリが売り上げ・利益ともに計画をやや上回るペースで推移したほか、「すぐ婚navi」が計画比で上振れしたことが要因としている。また、あわせて発表した第1四半期(8~10月)決算は、売上高46億1000万円(前年同期比44.0%増)、営業利益5億2000万円(同6.3%増)だった。なお、同時に株主優待制度を廃止すると発表したが、これも弱材料視されているようだ。従来は同社が運営する自転車通販サイト「cyma(サイマ)」の自転車買い物券を贈呈していたが、株主への公平な利益還元のあり方という観点から協議を重ねた結果、廃止することにしたという。

■モルフォ <3653>  4,815円  +700 円 (+17.0%) ストップ高買い気配   11:30現在
 11日、モルフォ <3653> [東証M]が決算を発表。15年10月期の連結経常利益は前の期比2.4倍の7.8億円に急拡大して着地。続く16年10月期も前期比21.0%増の9.5億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。今期も海外スマートフォンメーカー向けに手ぶれ補正など画像処理ソフトのロイヤリティ収入が伸び、22.7%の大幅増収を見込む。同時に、デンソー <6902> と資本業務提携すると発表。デンソーを割当先とする26万1800株の第三者割当増資を実施する。調達資金約12億円は研究開発投資や運転資金などに充てる。

■フルスピード <2159>  692円  +100 円 (+16.9%) ストップ高   11:30現在
11日、フルスピード <2159> [東証M]が決算を発表。16年4月期上期(5-10月)の連結経常利益が前年同期比2.2倍の4.4億円に急拡大して着地したことが買い材料。利益率の高い広告自動配信システムの販売が好調だったアドテクノロジー事業が収益を牽引した。インターネットマーケティング事業の収益回復も大幅増益に貢献した。

■アパマンショ <8889>  1,130円  +150 円 (+15.3%) ストップ高   11:30現在
 アパマンショ <8889> [JQ]が連日ストップ高まで買われている。9日、「民泊」と「短期・中期」賃貸のサイトをオープンしたと発表したことが引き続き買い材料視された。同社は契約期間2年の従来の賃貸物件に加え、中期賃貸(契約期間1年~)の区分となる「ダブル0」、短期賃貸(契約期間1ヵ月~)の区分となる「マンスリー」、民泊の区分となる「APAMANB&B」ごとに物件情報を検索できるサイトをリリースした。「民泊」解禁に向けて政府によるルール作りが本格化するなか、関連株として注目を集めている。株価は150円ストップ高の1130円買い気配。

●ストップ高銘柄
 インフォテリア <3853>  613円  +100 円 (+19.5%) ストップ高   11:30現在
 モルフォ <3653>  4,815円  +700 円 (+17.0%) ストップ高買い気配   11:30現在
 フルスピード <2159>  692円  +100 円 (+16.9%) ストップ高   11:30現在
 アパマンショ <8889>  1,130円  +150 円 (+15.3%) ストップ高   11:30現在
 以上、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均