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【通貨】欧米為替見通し:ドル買戻しか、米9年半ぶり利上げがテーマに


今日の海外市場では、ドルの買戻しが強まりそうだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控え、米利上げがテーマとして意識されることが背景。また、ユーロ・ドルの買戻しが一巡するとの観測も、ドル相場を押し上げる要因となろう。

市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)が15-16日に開催するFOMCで、2006年6月以来、9年半ぶりの利上げに踏み切ることが意識されそうだ。このため、目先はドルの買戻しが強まりやすいとみられている。今晩22時半に発表される米・11月小売売上高と生産者物価指数が予想通り前月から改善を示せばドル買いに振れるだろう。

一方、今週に入り、欧州中銀の当局者が相次いで一段の緩和方針に否定的な見解を示したことから、ユーロ・ドルの買戻しが強まった。ユーロ・ドルは欧州中銀理事会が開催された3日に1.05ドル台で推移していたが、9日の海外市場では一時約1カ月ぶりの水準となる1.1043ドルまで上昇した。

しかし、邦銀のある外為ディーラーは「欧州中銀の量的緩和を見込んでユーロ・ドルが下がり始めた11月の1.10ドル台の水準まで値を戻している」と指摘し、ユーロ・ドルの買戻しはそろそろ一巡するとの見方を示す。こうした観測も、ドル相場を押し上げる要因となりそうだ。このため、ユーロ売り・ドル買いをきっかけにドル買い・円売りに振れる展開を予想する。

【今日の欧米市場の予定】

・22:30 米・11月小売売上高(前月比予想:+0.2%、10月:+0.1%)
・22:30 米・11月生産者物価指数(前月比予想:0.0%、10月:-0.4%)
・24:00 米・12月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:92.0、11月:91.3)
・24:00 米・10月企業在庫(前月比予想:+0.1%、9月:+0.3%)

《SY》

 提供:フィスコ

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