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【経済】トヨタが中国でHV戦略加速、現地生産モデル相次ぎ投入へ


トヨタ自<7203>が中国市場でハイブリッド車(HV)の現地生産化を加速させる。第一汽車集団との中国合弁会社である一汽豊田汽車(一汽トヨタ)を通じ、向こう5年で現地生産のエコカー17モデルを投入予定。そのほとんどをHVで占める。SUV(スポーツ多目的車)を含む複数HVの発売を予定しているという。中国市場におけるトヨタの“全ハイブリッド化”戦略が本格的に動き出す。毎日経済新聞が10日付で伝えた。

一汽トヨタは10月末、中国国産HVユニット搭載の「カローラ」と「レビン」を発売した。うち「カローラ」に関しては、11月の受注台数が4700台を超えた。発売以来の累計受注は5000台を突破している。

11月に開催された広州モーターショーで、一汽トヨタの販売会社、一汽豊田汽車銷售有限公司の姜君・総経理は、今後より多くの車種にHVユニットを搭載させる計画を明らかにしている。

トヨタの中国販売は今年11月、前年同月比13.5%増の10万4800台に拡大した。10月の1.2%減から回復し、2カ月ぶりに前年実績を上回っている。そのうち、一汽トヨタは54万900台(↑6.2%)を販売。通年販売目標(61万台)の9割近くを達成した。姜総経理は通年目標の達成に自信。「新モデルの投入が販売増の推進力となっている」と述べた。

中国政府はエコカー普及を国策的に奨励している。購入補助の対象は現在のところ、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)に限定されているが、環境問題の解決策として「HVを補助対象に組み入れるべき」との声も高まっているのが現状だ。そうした中でトヨタは、この流れを一気に引き寄せたい考え。現地生産を通じてHVを手ごろな価格で提供する戦略を立てている。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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