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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~SQ控え19000円と19125円とのレンジ内での推移か


10日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・SQ控え19000円と19125円とのレンジ内での推移か
・ドル・円は121円59銭付近、方向感出にくい展開
・Fリテ<9983>、ファナック<6954>、東エレク<8035>が日経平均を約76円押し下げ


■SQ控え19000円と19125円とのレンジ内での推移か

日経平均は大幅に続落。251.41円安の19049.66円(出来高概算9億5000万株)で前場の取引を終えている。9日の米国市場では、原油相場の落ち着きから上昇して始まったものの、原油相場が再び下げに転じたことから、下げに転じている。この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大阪比350円安の18950円と、19000円を割り込んでいた。

これにさや寄せする格好から売りが先行。一先ず19000円を割り込まず底堅さはみられているが、明日の先物オプションSQを控えて自律反発狙いの流れにも向かいづらく、日経平均はこう着感の強い相場展開が続いている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1500を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは電力ガス、鉱業、空運、石油石炭が小じっかり。一方でゴム製品の下落率が2%を超えているほか、精密機器、その他金融、小売、金属製品、電気機器、その他製品などが冴えない。

日経平均は19000円処での攻防をみせている。13週線レベルでのボトム形成も意識されており、ここからは売り込みづらいところである。一方で、先物オプションSQを控えており、権利行使価格の19000円と19125円とのレンジ内での推移が続きそうである。

なお、10-12月期の法人企業景気予測調査は、大企業の景況感を示す景況判断指数(BSI)は4.6だった。2四半期連続で「上昇」が「下降」を上回ったが、7-9月期の9.6から縮小し、先行きへの不安を残した格好。これにより、若干の追加緩和期待が高まった感はあるが、市場のコンセンサスとしては、12月ではなく、来年1月の金融政策決定会合での緩和の可能性とみているようである。自律反発も意識しづらく、インデックス売買に振らされやすい相場展開になろう。

(株式部長 村瀬智一)


■ドル・円は121円59銭付近、方向感出にくい展開

ドル・円は121円59銭付近で推移。日経平均株価がもみあいとなったことを受けた値動き。

ドル・円は、仲値にかけて国内勢による買いがみられ、121円75銭まで上昇したが、日経平均の下げ幅拡大を受け、121円28銭まで下落。ただ、日経平均株価は19000円台を維持しており、株式の大幅安に対する警戒感は低下たことで、足元は121円60銭台まで値を戻した。

中国本土株が反発しているほか、ランチタイムの日経平均先物は下げ幅を縮小していることから、午後の取引ではリスク回避的なドル売り・円買いのフローは少なくなるとみられる。

12時29分時点のドル・円は121円59銭、ユーロ・円は133円88銭、ポンド・円は184円56銭、豪ドル・円は88円74銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・Fリテ<9983>、ファナック<6954>、東エレク<8035>が日経平均を約76円押し下げ
・新規カバレッジ開始のサイゼリヤ<7581>、日写印<7915>が上昇
・郵政グループは3社とも小幅続落


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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