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【経済】中国:人民元為替レート下落、CNYは4年ぶり安値水準


人民元が下げ基調を強めている。中国本土で取引されている人民元(CNY)は、8日の対米ドルレートが6.4172人民元(前日比0.14%安)で終了。2011年8月以来、4年ぶりの安値水準を付けた。オフショアの香港で取引されている人民元(CNH)も一時6.4988人民元まで下げ、約3カ月ぶりの安値水準を記録。8日午後時点のCNYとCNHは、10月30日終値に比べてそれぞれ1.6%、2.6%の下落となっている。

ここにきて人民元が下げ足を速めている背景には、先安感を強める統計が相次いでいることがある。7日発表された11月末時点の外貨準備が市場予想を上回る減少幅だったほか、8日発表された11月の貿易統計も市場予想を下回る結果。なかでも、貿易黒字は541億米ドルと、市場予想(640億米ドル)に遠く及ばなかった。

貿易統計に関しては、「今年はマイナス成長になり、6%増という政府目標の実現は難しい」との予想が大半。こうしたなか、人民元レートの予想に対しても弱気スタンスが強まり、目先は6.45人民元を超えるか否かが焦点になってきた。また、中長期的な予想を引き下げる動きもあり、HSBCは2016年末の人民元レートを6.7人民元に下方修正している。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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