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【市況】底堅さを見極め、GPIF直接投資がPKOとしての思惑に/オープニングコメント


 9日の東京市場は売り優勢の相場展開になりそうだ。8日の米国市場は中国経済への警戒感のほか、原油相場に下げ止まりの兆しがみられないことが嫌気され、NYダウは160ドル超の下げとなった。シカゴ日経225先物は大阪比100円安の19390円となり、朝方はこれにさや寄せする格好から、売りが先行しよう。

 その後はボトムを探る展開となり、売り一巡後の底堅さを見極める格好になろう。シカゴ先物は安いところで19240円をつけている。11月16日の直近安値が19252円であり、ダブル・ボトムを意識してくる可能性がある。ただし、資源価格の下落影響が中国など新興国経済への不透明感につながっており、中国市場の動向を睨みながらの展開になろう。

 一方で、厚生労働省は、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が株式に直接投資することを解禁する検討に入ったと報じられている。運用の自由度を高めて収益拡大につなげることが狙いと伝えているが、市場はPKOとしての思惑を強めてくる可能性もあり、下は売り込みづらくなろう。

 来週には日銀短観や金融政策決定会合なども控えており、追加の緩和期待なども再燃する可能性がある。個人主体の中小型株物色が中心になりやすいが、売り一巡後の押し目買い意欲が次第に高まる可能性もありそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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