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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アスクル、住友重、味の素、川崎汽

■アスクル <2678>  4,925円  -265 円 (-5.1%)  本日終値  東証1部 下落率10位
 アスクル<2678>が6営業日続落。同社は3日引け後、16年5月期第2四半期累計(15年5月21日~11月20日)の連結業績予想を上方修正すると発表した。売上高は従来予想の1453億円から1499億円(前年同期比13.6%増)へ、営業利益は36億円から44億円(同2.7倍)へ引き上げられた。ただ、第2四半期(8月21日~10月20日)のみの営業利益は14億8400万円で、この期間における市場の期待値に届かず、失望売りが出ているようだ。BtoB事業等が、商材拡大やWebサイトでのOne to Oneマーケティング効果等により従来予想比+30億円、LOHACO事業が、テレビCM等の大型販促の実施で新規顧客数が順調に拡大した効果等により従来予想比+15億円、売上高を押し上げる見込み。利益面では、売上高が好調に推移したことに加え、全社を挙げた継続的なコスト効率の追求効果等が寄与する見込み。通期の見通しは、現時点では従来予想数値が据え置かれた。

■住友重機械工業 <6302>  562円  -21 円 (-3.6%)  本日終値
 住友重機械工業<6302>が反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、中国や資源分野での量産機械の需要低迷が続くとみて、建設機械を中心に事業環境低迷が同証券想定以上、来期も大きな増益を見込み難いと指摘。株価が再評価されるためには、主力の量産機械での生産増加による収益性の改善が必要との見方で、セクター内で同社の株価パフォーマンスが相対的に下位になると解説。目標株価を510円から520円に引き上げるものの、レーティングは「アンダーウエイト」を継続している。

■味の素 <2802>  2,712円  -94 円 (-3.4%)  本日終値
 味の素<2802>が3日続落。大和証券は、同社が16年3月期第2四半期累計決算と同時に300億円を上限とする自社株買いを発表したことについて、15年3月期~17年3月期までの3カ年で配当性向30%、総還元係数50%をメドとする株主還元方針を打ち出していることから、今回の自社株買いにより同株主還元の達成がほぼ視野に入ったとの見解を示している。同証券は、短期では飼料用アミノ酸の価格がリスクと指摘し、前年同期比での飼料用アミノ酸事業の大幅減益は不可避であるものの、同社は今下期のリジン価格の前提を1.25ドル/kg前後としているため、会社予想比での下振れは限定的との見方で、投資判断は「2」(アウトパフォーム)を継続、目標株価は2850円から3100円へ引き上げられた。

■川崎汽船 <9107>  241円  -7 円 (-2.8%)  本日終値
 川崎汽船<9107>が続落。国内大手証券では、日系(海運大手)3社の中ではドライバルク船のフリー船の比率が小さく、コンテナ船でも航路再編や大型船の導入で費用の合理化を進めている点は評価できると指摘。それでも、需要減速から稼ぎ頭の北米航路の運賃が停滞、円安、燃料安が一巡する中で、市場平均に対しアウトパフォームすることは難しいと考え、16年3月期経常利益予想を492億円から243億円(会社計画は200億円)に引き下げ。レーティングを「バイ」から「ニュートラル」に、目標株価を390円から270円に引き下げている。

■マツダ <7261>  2,567.5円  -68 円 (-2.6%)  本日終値
 マツダ<7261>が続落。大和証券はマツダについて、収益面でも極めて重要な北米SUV/CUV市場での「SKYACTIV」(スカイアクティブ)の拡販余地が依然大きいことは、まだ浸透しきっていない印象と解説。米国市場で市場拡大の割にマツダの販売が伸びていなかったのは、SUV/CUV市場でのモデルラインナップが弱かったのが一因と指摘したうえで、主力モデル「CX‐5」に加え、今夏からは「CX‐3」が加わり、16年前半には「CX‐9」がフルモデルチェンジを迎える公算であることから、競合各社が高収益を享受する同市場で、マツダのキャッチアップが期待できるとの見解を示している。レーティングは「2」(アウトパフォーム)を継続、目標株価は2800円から3100円へ引き上げられた。

■日本郵船 <9101>  308円  -8 円 (-2.5%)  本日終値
 日本郵船<9101>が続落。国内大手証券では、日系(海運大手)3社の中では最も利益規模が大きく、安定収益となる長期契約の獲得が進んでいるものの、需要の減速からコンテナ船、ドライバルク船の市況は改善しないと予想。円安、燃料安が一巡する前提では17年3月期に経常減益となり、市場平均に対しアウトパフォームすることは難しいとみて、16年3月期経常利益予想を880億円から807億円(会社計画は800億円)に引き下げ。レーティングを「バイ」から「ニュートラル」に、目標株価を460円から350円に引き下げている。

■横河電機 <6841>  1,502円  -37 円 (-2.4%)  本日終値
 横河電機<6841>が反落。UBS証券では、同社の2015年はリストラ効果などが奏功、収益力の強化が顕在化したと指摘。海外制御受注は増加基調が継続、2016年は現行中期経営計画で掲げる「コスト構造最適化」が本格始動する見込みとして、制御は物量減の中でも営業利益率10%を維持すると予想。事業環境が厳しい中で同社の再評価に繋がるとみて、レーティング「バイ」と目標株価1800円を継続している。

■ソニー <6758>  3,091円  -76 円 (-2.4%)  本日終値
 ソニー<6758>が続落。みずほ証券では、平井社長・吉田副社長体制のもと、各事業担当のトップは過去最強と言える布陣になったと指摘。経営戦略は資本・資源配分にメリハリがあり、CMOSセンサ、ゲームが成長牽引役、金融、音楽、DSC・DSLRが高い収益性を確保、テレビは黒字化体質の定着、モバイル・コミュニケーションも黒字化に道筋がついてきたとの見方で、「18年3月期に向けたソニーの成長を買いたい」と評価。レーティング「買い」でカバレッジを再開、目標株価を4200円に設定している。

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