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【通貨】NY為替:ユーロ急伸、ECBの追加緩和が期待に満たず


 欧州中央銀行(ECB)は定例理事会で、3つの政策金利のうち、主要政策金利を0.05%、限界貸出金利(上限)を0.30%にそれぞれ据え置き、預金ファシリティ金利(中銀預金金利、下限)を市場の予想通り従来のマイナス0.2%からマイナス0.3%へ10ベーシスポイント引き下げることを決定した。


 ドラギ総裁は、その後の記者会見で量的緩和(QE)に関し、現行で2016年9月までの期限を、2017年3月までかそれ以降にインフレが調整されるまで継続することを発表。また、資産購入の対象を拡大し地方債を含むことや、元本支払い額を再投資することを発表した。


 ただ、中銀預金金利が10ベーシスポイントにとどまったこと、現行各月600億ユーロとされている規模の増加がなかったことに市場は失望。欧州中央銀行(ECB)は常に、市場が予想している以上の行動を起こす機関として知られている。しかし、措置はサプライズとなるどころか、期待に満たなかった。


 ユーロはショートカバーが加速。ユーロ・ドルはロンドン市場の安値1.0523ドルから1.0893ドルまで急伸し、11月6日来の高値を更新。ユーロ・円は129円90銭から133円86銭へ上昇し、10月27日来の高値を更新した。ユーロ・ポンドは0.7052ポンドから0.7238ポンドへ急伸、ユーロ・スイスは1.0799フランから1.0939フランへ急伸した。

【金融政策】
・欧州中央銀行(ECB):主要政策金利を0.05%に据え置き決定
・預金ファシリティ金利(中銀預金金利、下限)を-0.30%に引き下げ(従来-0.20%)

・限界貸出金利(上限)を0.30%に据え置き

《KK》

 提供:フィスコ

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