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【市況】出遅れ感のある中小型株などへの見直しに向かわせやすい【クロージング】


3日の日経平均は小反発。1.77円高の19939.90円(出来高概算18億6000万株)で取引を終えた。2日の米国市場では原油相場の下げが嫌気され、NYダウは150ドル超の下落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の19870円となり、この流れを受けて売りが先行した。指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>が、既存店売上高の減少が嫌気されて売りが先行しており、日経平均への重石に。

しかし、米国では年内の利上げが確実視されるなか、為替市場ではドル・円が1ドル123円台での推移となっており、足元の円安基調を背景に押し目買いの動きもみられている。さらに後場半ばには、サウジアラビアはOPECに日量100万バレル減産するよう提案するとの一部報道を受けて資源関連が買われており、日経平均は辛うじてプラス圏を回復している。

日経平均は2万円近辺での底堅い値動きが続いている。明日は、欧州中央銀行(ECB)定例理事会の結果を受けた欧州市場の影響を受けやすい。ECBが追加緩和に踏み切るのはほぼ確実な情勢であるが、織り込まれている中で市場が材料出尽くしと判断する可能性もある。

また、週末には米雇用統計を控えている。既に米国の年内利上げは確実視されており、雇用統計の内容に振らされ難いと考えられる。とはいえ、これを見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいであろう。商いが膨らみづらく、若干のインデックス売買の影響を受けやすいものの、基本的には方向感が掴みづらい。一方で先高期待が大きい中で個人の物色意欲は旺盛であり、出遅れ感のある中小型株などへの見直しの動きに向かわせやすい。

《AK》

 提供:フィスコ

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