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【特集】<話題の焦点>=インバウンド関連リターンズ、買い直される“特需満喫”の銘柄群

 時計やバッグ、指輪、毛皮などの高額商品はもとより、テーマパークなどのレジャー関連消費や化粧品、日用品に至るまで、中国人観光客を中心とした「爆買い」は、消費関連株に対するこれまでのマーケットの概念を180度といってよいくらいに変えた。

 ビザの発給要件の緩和や、免税品の対象品目拡大といった政府のインバウンド振興に向けた取り組みにより、安倍政権が強力に推し進める「観光立国日本」のシナリオは想定以上の進捗をみせている。

 これを受けて、株式市場でも訪日外客需要で潤う銘柄群は、先行きに対する期待も含め軒並み株価の居どころを変えるものが相次いだ。今年に入って、中国景気の減速懸念が投資家の不安心理を過剰に煽り、流れに変調をきたしたものの、結果的に関連銘柄にとっては良い買い場を与えている。

 事実、10月の訪日外客数は前年同月比44%増と急増、単月としては7月に続く過去2番目の高水準だった。

 11月も高水準の伸びが予想され、2020年までの政府目標であった訪日外客数2000万人のハードルは今年に飛び越えることも不可能ではなくなっている。早晩、政府目標の引き上げは必至であり、それと合わせた政策的プロモーションのさらなる発動が関連銘柄を刺激することになる。

◎人気再燃期待の有望株

 元祖「爆買い」で嬉しい悲鳴を上げるのがドラッグストア。マスク、紙おむつ、シャンプーなど日常使う商品だからこそ日本製品のクオリティーは高く評価され、飽きられることもない。サンドラッグ<9989>やカワチ薬品<2664>、マツモトキヨシホールディングス<3088>などは引き続き注目だ。

 一方、「爆買い」の対象でなおかつ利益率の高い商品と言えば化粧品である。資生堂<4911>、コーセー<4922>などは今後も強力な追い風を享受することになる。

 また、“高額消費特需”で色めき立つ百貨店では高島屋<8233>や松屋<8237>なども改めてマークしたい。

 駅前店舗により集客力で優位に立つビックカメラ<3048>や、業界最大手ヤマダ電機<9831>などの家電量販店も見直し買いの機が訪れそうだ。

 レジャー関連ではテーマパークの草分けであるオリエンタルランド<4661>やハウステンボスを運営するエイチ・アイ・エス<9603>。ホテル事業を展開する東京急行電鉄<9005>、相鉄ホールディングス<9003>、西武ホールディングス<9024>など電鉄株も再度脚光を浴びそうだ。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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