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【通貨】欧米為替見通し:弱い米経済指標などによる過剰なドル売りに警戒


今日の海外市場では、米経済指標や当局者発言が注目されそうだ。前日発表の米ISM製造業景気指数が弱含んだことで、米利上げにやや不安が残ったことが背景。今日発表の指標でも米国経済の低調が示され、また当局者による「ハト派」的な発言が聞かれれば、利上げが確実視されているだけに過剰なドル売りに反応する可能性がある。

1日に発表されたISM製造業景気指数は5カ月連続で低下の48.6と、市場予想の50.5を下回ったことで、今月15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で決定される見通しの利上げにやや不安が広がり、ドル・円は一時122円64銭まで値を下げた。それに先立って発表された11月のドイツ失業率が東西統一後最低の6.3%に低下するなど予想外の堅調が際立ったため、ユーロ買い・ドル売りの流れがドル売り・円買いへと波及し、ドル相場を下押しした。

今日は、MBA住宅ローン申請指数(21時)、11月ADP全米雇用報告(22時15分)、7-9月期非農業部門労働生産性改定値(22時半)などの米経済指標が手がかりとなる見通し。加えて、ロックハート米アトランタ連銀総裁講演(22時10分)、イエレン米FRB議長講演(3日2時25分)での発言も注目されよう。3日開催の欧州中央銀行理事会など重要イベントを控え、積極的には動きにくいなか、低調な米国の指標や「ハト派」的な当局者発言は利上げへの不安を増幅しそうだ。ドル・円は11月下旬に下げ止まった122円30銭付近への下落を想定したい。

【今日の欧米市場の予定】

・18:30 英・11月建設業PMI(予想:58.5、10月:58.8)
・19:00 ユーロ圏・11月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.2%、10月:+0.1%)
・19:00 ユーロ圏・10月生産者物価指数(前年比予想:-3.2%、9月:-3.1%)
・21:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-3.2%)
・22:10 ロックハート米アトランタ連銀総裁講演(米国経済)
・22:15 米・11月ADP全米雇用報告(予想:+19.0万人、10月:+18.2万人)
・22:30 米・7-9月期非農業部門労働生産性改定値(前期比年率予想:+2.2%、速報値:+1.6%)
・24:00 カナダ中銀が政策金利発表(0.50%に据え置き予想)
・02:25 イエレン米FRB議長講演(経済見通し)
・04:00 米・地区連銀経済報告(ベージュブック)
・05:40 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁講演(経済見通し)

《SY》

 提供:フィスコ

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