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【市況】<動意株・1日>(大引け)=三浦工、グリムス、日本化など

 三浦工業<6005>=大幅高で4連騰。産業用小型ボイラーで国内過半のシェアを誇るトップメーカーだが、省エネ需要を取り込んでいる。保守・サービス網が充実している点が強みで、国内では大型ボイラーから小型への切り替えが進み、設置台数増加に伴うメンテナンス事業の拡大が収益に寄与している。16年3月期は本業の儲けを示す営業利益が5.4%増の95億円を予想するが、会社側の下期前提は保守的として市場では上方修正余地ありとみる向きが多いようだ。信用買い残は枯れ切った状態で信用倍率は0.14倍。株式需給面の軽さが株価の青空圏飛翔を演出している。

 グリムス<3150>=ストップ高。政府が11月26日、蛍光灯や白熱灯の国内での製造と国外からの輸入について2020年をメドに実質禁止すると打ち出したことで、置き換え期待からLED照明関連が買われているが、初期の導入費用がネックとなっていたLED照明を低コストで接地できるよう、LED照明の販売・レンタルを手掛けるGFライテックを傘下に擁する同社にも関連銘柄物色の波が波及しているもよう。また、来年には電力小売りの自由化も控えており、ビジネスチャンス拡大を期待した買いも入っているようだ。

 日本化学工業<4092>=急動意。8月中旬以降、260円近辺を横に走る26週移動平均線をサポートラインにもみ合いを続けていたが、大口資金の買いに満を持して上放れに動き出した。ハイブリッドカー(HV)や電気自動車(EV)の普及が加速するなか、リチウムイオン電池の需要が増勢だ。その際、同社は電池の発熱に対する安全性を確保するうえで不可欠な添加剤ホスファゼンを手掛け、関連銘柄として浮上している。

 摂津製油<2611>=前日比80円ストップ高。3月19日につけた年初来高値369円を大きく上回っている。同社はきょう、ノロウイルスに対して不活化効果のある「殺ノロウイルス組成物」で特許を取得したと発表。これが材料視されているようだ。この特許は大阪府立大学との共同研究成果。従来のノロウイルス代替えネコカリシウイルスを用いた効果の確認に加え、実際のノロウイルスを用いた遺伝子レベルでのRT-PCR法におり効果を確認しているという。

 ソフトフロント<2321>=急伸。この日10時ごろに、飛躍的な高音質を実現するメディア通信技術を開発したと発表しており、今後の業績への貢献などを期待した買いが入っている。今回開発したのは、新たなVoIP通信方式の「REAFSVC(りーふす ぶいしー)」。有線ネットワークを対象としたこれまでのVoIP技術に対して、携帯電話や無線LANなどのモバイルネットワークに最適化して高い品質を実現したとしており、あわせてREAFSVCをさまざまなアプリや機器へ搭載可能にする音声通信エンジン「REAFSVC embedded Audio Engine」の提供をきょうから開始するとした。

 アークコア<3384>=ストップ高。同社は11月30日の取引終了後、16年2月期の期末一括配当予想を従来予想の3円(前期実績12円)から10円に引き上げ、株主優待制度を導入することを発表、これを好感する動き。株主優待制度については2月末の株主に対して100株以上300株未満でクオカード1000円分、300株以上で3500円分のクオカードを贈呈する。加えて17年2月期から2021年2月期までの中期経営計画「STEP OUT 2016」も発表した。バイク事業は堅持しながら、アークコアライフにおけるフィットネス事業の開始、そしてこの2つの事業とは別にさらにもうひとつ異業種の事業への進出を検討、準備する方針で、16年2月期売上高35億1900万円予想から17年2月期に売上高35億7700万円へ、21年2月期に売上高52億9000万円を見込んでいる。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。


出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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