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【経済】人民元組み入れでもSDRにおける米ドルの構成比率はほぼ変わらず


 2016年10月1日より、人民元がSDR構成通貨に加わることが決まった。人民元のSDR通貨バスケット構成比率は10.92%に設定された。SDRの構成通貨に人民元を組み入れると、ドルの比率は41.9%から41.73%にやや低下し、ユーロは37.4%から30.93%へ、ポンドは11.3%から8.09%に、日本円は9.4%から8.33%に低下する。

ここで注目されるのは、ユーロとポンドの比率がそれなりに低下しているのに米ドルの比率はほとんど低下しないことである。米国の意向が反映されたのかどうかはわからないが、少々不自然な比率であることは否めない。

 米国が人民元のSDR組み入れに反対してきたのは、貿易決済における米ドルの使用が大幅に減少し、ドルの相対的価値が低下する可能性があるからとの見方が出ている。アジア地域におけるドルの使用が減少することは十分ありえる展開だ。
《MK》

 提供:フィスコ

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