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【経済】中国:次期5カ年も「鉄道投資」高水準、総額53.3兆円超え


来年から始まる第13次5カ年計画の期間にかけて、中国の鉄道向け投資総額は2兆8000億人民元(約53兆3100億円)を超える見通しだ。2万3000キロが新たに整備される。鉄道の5カ年計画は、すでに完成したという。経済参考報が27日付で伝えた。

地方政府は鉄道に関する次期5カ年計画を相次いで公表している。中西部の陝西省では、交通網の充実に2500億人民元を投じる予定。4600キロを完工し、営業距離を合計7000キロに延ばす意向だ。沿海部の福建省も1600億人民元近くを投資する構え。既存の鉄道総延長を超える1374キロを整備する計画だ。

このほか北京市は郊外鉄道800キロ超、都市軌道交通900キロ超、京津冀の都市間鉄道1300超を整備する考え。河北省も大規模な鉄道整備計画を明らかにしている。その他エリアを合わせると、投資額が大きく積み上がる見込みだ。

中国では、鉄道向け固定資産が高水準で推移している。年間の投資規模は、2011年の5800億人民元から14年には8000億人民元に伸びた。年平均の増加率は11.3%に上る。国務院が通知した15年目標は、鉄道向け固定資産8000億人民元超、開通距離8000キロ以上。15年目標を加えると、第12次5カ年計画(2011~15日)の合算で3兆4700億人民元以上に達する計算だ。

鉄道をめぐっては、「一?一路」構想の追い風も吹く。今後も投資が膨らむ可能性が高い。計画中の泛亜高速鉄道(中国~シンガポールなど)、欧亜高速鉄道(中国~欧州)は、すでに中国部分で着工された。

中国の鉄道営業距離は、2014年末時点で11万2000キロ。前年末比で8.4%延伸されている。うち高速鉄道は1万6000キロに達した。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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