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【材料】シャープが大幅続伸、産業革新機構絡みの思惑錯綜で乱気流相場

 シャープ<6753>が大幅続伸。強弱感錯綜する需給相場の色彩を一段と強めているが、日証金が20日約定分から貸株規制を発表したことを契機に、売り方の買い戻しを絡めて目先は上値指向が目立つ。14年3月期に3期ぶりに赤字脱却したのも束の間、前15年3月期は2223億円の最終赤字に陥り、一気に経営不安が高まった。テレビ事業を海外から完全撤退する計画にある一方、国内では4Kテレビで攻勢をかけるなど選択と集中を加速させているが再建には時間を要し、16年3月期も大幅赤字は避けられない状況とみられる。足もと最大の注目材料は官民ファンドである産業革新機構の動きだ。
 産業革新機構の同社への出資に向けた思惑が巡るなか、それと合わせ三菱UFJとみずほの主力2行に対して債権放棄の打診が行われているとの一部報道が、投機資金攻勢の拠りどころとなっている。ただしファンダメンタルズ面から判断材料となる指標がなく、需給思惑先行の相場は不安定さも際立つ。前日は一時48円高の180円とストップ高目前に買われた後、引けは18円高の150円まで伸び悩んでおり、きょうも寄り後10分足らずで22円高の172円まで駆け上った後、再び150円台まで押し戻されるなど、乱気流を思わせるハイボラティリティな展開を続けている。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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