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【通貨】欧米為替見通し:WTI40ドル付近を維持できなければ円高か


今日の海外市場では、原油安の影響を受けた主要通貨の値動きが注目されそうだ。原油安基調が強まればクロス円(ドル以外の主要通貨の対円レート)が下落する展開が予想される。こうした地合いが利益確定売りの出やすいドル・円をさらに下押しする可能性があろう。

米国産標準油種ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は11月に入ってから徐々に値を下げ、21日には節目の40ドルを一時割り込み、38.99ドルまで下落。原油安を背景に、ユーロなど主要通貨売り・円買いに振れる展開が続いている。26日(現地時間25日)に発表を控える米原油在庫は増加するとの観測が広がっており、目先はWTIが40ドル付近を維持できるか注目される。仮にこの水準を割り込んで原油安基調が鮮明になれば、主要通貨売り・円買いの傾向が強まり、ドル売り・円買いに振れる見通し。

ドル・円に関しては、足元では12月に利上げしてもペースが緩やかになるとの観測から、売りが出やすい展開が続いている。今晩22時半に発表される米7-9月期国内総生産(GDP)改定値は速報値+1.5%に対し、前期比年率+2.1%が市場コンセンサス。ただ、邦銀のある外為ディーラーは「GDP改定値が予想を上振れても利益確定売りが出やすい地合いのため、上昇は限定的で、原油安を受けた主要通貨の下落の方がドル・円へのインパクトは大きい」との見方を示す。

【今日の欧米市場の予定】

・18:00 独・11月IFO企業景況感指数(予想:108.2、10月:108.2)
・18:30 南ア・7-9月期GDP(前期比年率予想:+1.0%、4-6月期:-1.3%)
・19:00 カーニー英中銀総裁が議会証言
・22:30 米・7-9月期GDP改定値(前期比年率予想:+2.1%、速報値:+1.5%)
・23:00 米・9月S&Pケース・シラー住宅価格指数(前年比予想:+5.10%、8月:+5.09%)
・24:00 米・11月消費者信頼感指数(予想:99.5、10月:97.6)
・24:00 米・11月リッチモンド連銀製造業指数(予想:1、10月:-1)
・03:00 米財務省5年債入札(350億ドル)
・オランド仏大統領がオバマ米大統領と会談

《SY》

 提供:フィスコ

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