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【通貨】ユーロ週間見通し:弱含みか、欧州中銀の量的緩和拡大で売り優勢


■軟調推移、米国との金利差拡大を想定した売り継続

先週のユーロ・ドルは軟調推移。パリ同時多発テロの影響を懸念したリスク回避的なユーロ売りが大きく広がることはなかった。しかしながら、米国との金利差拡大を意識したユーロ売り・米ドル買いは継続し、ユーロは一時1.0617ドルまで下落する場面があった。取引レンジは1.0617ドル-1.0779ドル。

■もみあいか、米利上げペース鈍化観測でユーロ下げ渋りも

今週のユーロ・ドルはもみあいか。米利上げペースはゆるやかなものになるとの観測が高まっていることから、投機的なユーロ売り・米ドル買いは抑制される見込み。ただし、欧州中央銀行は量的緩和拡大に動くと予想されており、パリ同時多発テロによる先行き不安感は払拭されていないことから、ユーロ買いが大きく広がる状況ではないとみられる。

予想レンジ:1.0550ドル-1.0750ドル

■対円レートは下落、テロの影響を警戒して買い縮小

先週のユーロは対円で下落し、131円を下回った。パリ同時多発テロが欧州経済に与える影響を見極めたいとの理由で投資家などのユーロ買いは縮小した。また、日本銀行が金融政策の現状維持を決めたこともユーロ安・円高の要因となったようだ。取引レンジは130円65銭-133円27銭。

■弱含みか、欧州中銀の量的緩和拡大で売り優勢

今週のユーロ・円は弱含みか。欧州中央銀行による量的緩和拡大の方針が意識されそうだ。日本銀行による早期追加緩和の思惑は後退しており、ユーロ買い・円売りは抑制される見込み。パリ同時多発テロの影響で欧州経済の成長率鈍化の懸念が生じていることもユーロ売りにつながる可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・23日:11月製造業PMI(予想:52.3、10月:52.3)
・23日:11月サービス業PMI(予想:54.1、10月:54.1)

予想レンジ:129円00銭-132円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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