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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):デクセリ、大塚HD、シマノ、日産自

■デクセリアルズ <4980>  1,385円  +18 円 (+1.3%)  本日終値
 デクセリアルズ<4980>が続伸。旧ソニーケミカルで今年7月に再上場したが、上場時は不人気となり、時価は公開価格の1600円を13%前後下回る水準にある。しかし、スマートフォン向け中心に光学弾性樹脂などニッチな電子材料を手掛けており、中期的な利益成長期待は強い。また、株主還元にも積極的で4%近い配当利回りは魅力。22%台の高ROEも経営の資本効率を重視する現在の相場にマッチする。来年1月末までのロックアップ期間が設定されており、いったん動意づけば追随買いを誘い、1500~1600円の真空地帯を駆け上がる展開も予想される。

■大塚ホールディングス <4578>  4,250円  +50 円 (+1.2%)  本日終値
 大塚ホールディングス<4578>が3日ぶり反発。同社は17日、大塚製薬の米国子会社であるアバニア社が、主成分であるデキストロメトルファン(DM)を重水素化した新規化合物「AVP-786」に関してアルツハイマー型認知症に伴う行動障害の治療薬として臨床試験(フェーズ3)を開始し、最初の患者登録が完了したことを発表した。今回のフェーズ3試験は、多施設共同ランダム化プラセボ比較試験で、アルツハイマー型認知症の行動障害を対象に有効性、安全性や忍容性を調べるための試験。「AVP-786」は今年7月に米FDAから「ファストトラック」(優先承認審査制度)の指定を受けており、早期承認が期待される。

■シマノ <7309>  18,350円  +210 円 (+1.2%)  本日終値
 シマノ<7309>が4営業日ぶりに反発。上げ幅を縮小しているものの、きょうは朝方から堅調展開となっている。野村証券は同社について、欧州や北米の市場の売上高は堅調を維持しているとしたうえで、昨年ほどの需要拡大はないものの、市場在庫は適正レベルを維持していると指摘。レーティングは「ニュートラル」を継続し、目標株価は1万5100円から1万7800円へ引き上げた。ただ、自転車部品の売上高の約8%を占める中国市場は従来の野村想定より減速している模様であると解説し、これらを受けて同社の前期比営業増益率は13年12月期+2%、14年12月期+58%が、15年12月期は+26%、16年12月期+6%へ鈍化すると予想している。

■日産自動車 <7201>  1,283.5円  +13.5 円 (+1.1%)  本日終値
 日産自 <7201> が続伸。野村証券の自動車セクターのリポートでは、第2四半期決算は、日米での車種構成改善や原価低減が進んだ日産自動車<7201>、CX-3やロードスターの増産効果が想定以上だったマツダ<7261>、アウトランダーなど高収益なSUVの販売が伸びた三菱自動車<7211>、北米が非常に好調だった富士重工業<7270>の好調が目立ったと指摘。利益動向や株主還元、株価パフォーマンスを考慮し今後6~12カ月のトップピックとして日産を推奨して、トヨタ自動車<7203>はプリウスの新車効果が寄与、日米欧での販売増が期待でき、1500億円の自社株買いを追加するなど積極的な株主還元も魅力と解説。マツダ、三菱自動車、富士重工業はいずれも魅力的で甲乙つけがたいとしながらも、マツダ>三菱自動車>富士重工業の順で推奨。ホンダ<7267>やダイハツ工業<7262>は、「新興国への利益エクスポージャーが大きいことに注意したい」と解説している。

■富士通 <6702>  595円  +6.2 円 (+1.1%)  本日終値
 17日、富士通 <6702> がフランスのソフト開発会社であるユーシェアソフト社を買収すると発表したことが買い材料。ユーシェアソフト社は欧州をはじめ、日本、アジア、米国で、クラウド環境におけるアプリケーション構築の自動化ソフトなどを提供している。今回の買収により、欧州にクラウドサービスの研究開発拠点を確立し、クラウドビジネスのグローバルな展開を加速させるとしている。発表を受けて、クラウドビジネスの強化による将来的な業績への寄与に期待する買いが向かった。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,662円  +58 円 (+0.9%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が続伸。前週から株価は調整色を強めていたが、目先25日移動平均線上で踏みとどまり、売り物を吸収している。国内ネット証券大手では「同社傘下の米スプリントのCEOが日本時間19日未明に電話による記者会見を開き重要な発表を行うと伝わり、これが短期資金を誘導している。きょうは店内の個人投資家の売買も活発」としていた。また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が同社株について「オーバーウエート」継続とし目標株価を8980円に引き上げたことも買いを後押ししたかたちだ。

■パナソニック <6752>  1,404.5円  +9.5 円 (+0.7%)  本日終値
 パナソニック<6752>が続伸。1400円近辺で売り物を吸収する展開。外国為替市場では12月の米利上げを織り込みに行くかたちで円安ドル高が進行、輸出主力株にはフォローの風となっている。同社の16年3月期は車載、航空機向け、白物家電など各セグメントとも好調で2ケタ営業増益が予想されるほか、株主還元にも前向きで市場では増配を見込む声が強い。18日付の日本経済新聞が「(同社と)京都大学は17日、さまざまな細胞に育つiPS細胞を自動培養する小型装置を開発したと発表した」と報じており、目先はこれも手掛かり材料となっている。

■JR東日本 <9020>  12,085円  +65 円 (+0.5%)  本日終値
 JR東日本<9020>が小幅続伸。インバウンド需要増で旅客者数が増加、業績見通しも好調で買い人気が続いている。SMBC日興証券では、「北海道新幹線開業による増収効果は40億円、潜在的ポジティブカタリストは大幅な円安」とリポートで紹介している。同証券のアナリストはレーティング「2(中立)」、目標株価1万3300円を継続している。大幅な円安は外国人観光客の旅客者数にポジティブ要因との見解を示している。株価チャートトレンドは、8月につけた年初来高値1万2815円を目指す強いテクニカル指標が出ている。

■日立製作所 <6501>  729.2円  +2.5 円 (+0.3%)  本日終値
 日立製作所<6501>が小幅続伸。同社は17日、多言語音声翻訳サービスの実現に向けて、スマートデバイスに対応した音声処理技術を開発したことを発表した。今回開発した音声処理技術はユーザー音声以外の雑音を除去することで、街頭の騒音レベルに匹敵する70デシベルの雑音環境でも音声認識が可能となる。また、発話と発話の区切りを明確に自動認識することができ、ボタン押下で発話区間を知らせることなく対話することを可能とし、ユーザビリティの向上を図っている。この音声処理技術により、公共交通機関の案内業務や各種店舗の受付業務における多言語音声翻訳サービスの実現に取り組んでいく。

■JR西日本 <9021>  8,282円  +23 円 (+0.3%)  本日終値
 JR西日本<9021>が小幅続伸。SMBC日興証券が同社についてリポートをリリースしている。同証券は、LCC増発が相次ぐ関空経由のインバウンド旅客大幅増加やユニバーサルスタジオ・ジャパン(USJ)人気など関西そのもののポテンシャルが注目されるものの、北陸新幹線開業効果を除く上期の鉄道運輸収入伸び率は+4.4%とJR東海<9022>の+5.6%をやや下回ると指摘。17年3月期は北陸新幹線開業効果反動の可能性も考慮すると、トップライン成長モメンタムはかなりの減速が予想されるため、大幅アウトパフォームは期待しにくいとの見解を示している。レーティング「2」(中立)、目標株価8500円を継続している。

●ストップ高銘柄
 アルファクス <3814>  1,077円  +300 円 (+38.6%) ストップ高   本日終値
 ネクストジェン <3842>  1,306円  +300 円 (+29.8%) ストップ高   本日終値
 リプロセル <4978>  470円  +80 円 (+20.5%) ストップ高   本日終値
 アール・エス・シー <4664>  902円  +150 円 (+20.0%) ストップ高   本日終値
 地盤HD <6072>  500円  +80 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 LCAHD <4798>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   本日終値
 など、1銘柄

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