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【経済】アリババのシングルデー取引額1.73兆円、前年比6割増と大盛況


11日の「光棍節(こうこんせつ:シングルデー)」商戦で、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NY)が新たな記録を打ち立てた。同社が運営するインターネット通販サイト「天猫(Tモール)」では、この日の総取引額(GMV)が912億人民元(約1兆7328億円)に到達。前年実績の571億人民元に比べて59.7%増加し、市場予想を大幅に上回った。香港経済日報(12日付)では、「香港小売売上高の3カ月分に相当する数字」などと、その大盛況ぶりを報じている。

「天猫」では今年、午前零時のセール開始から13分足らずでGMVが100億人民元を突破。昨年はこの大台に乗せるのに38分かかっていた。午前7時45分には417億人民元まで膨らみ、昨年の米サイバーマンデー(感謝祭明けの月曜日、米国のネット商戦日に当たる)のGMVを超えている。

アリババの馬雲(ジャック・マー)会長は、こうしたネット通販の活況を受け、「Eコマースが中国の内需をけん引する新たなエンジンになった」とコメント。来年以降も同イベントを続けていく考えを示した。

実際、シングルデー商戦の盛り上がりを受け、11月の中国小売売上高は前月以上の伸びを示すと予測する向きもある。信銀国際のエコノミストは、中国の小売売上高に占めるネット通販の比率は昨年時点で10%だったが、今年は12%以上に達すると予想した。

11月11日は1が並ぶため、中国では近年「独身者の日」として定着。「11」が重なることから「双11」とも呼ばれる。アリババは2009年、「独りで頑張っている自分にご褒美を」と銘打ち、この日に大規模な安売りセールを行うイベントを開始した。これが人気化したことをきっかけに、毎年11月11日には各種通販サイトによる大規模な商戦が繰り広げられる。

【亜州IR】

《MT》

 提供:フィスコ

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