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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~後場は直近IPO銘柄などマザーズ市場に注目


11日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・後場は直近IPO銘柄などマザーズ市場に注目
・ドル・円は122円89銭付近、ポジション調整のドル売りは一巡
・日揮<1963>、通期純利益予想と期末配当の上方修正を発表


■後場は直近IPO銘柄などマザーズ市場に注目

日経平均は反落。16.75円安の19654.51円(出来高概算10億7000万株)で前場の取引を終えている。米国株が高安まちまちと方向感に乏しかったことで日経平均は安く始まったが、押し目狙いの買いなどを材料に一時切り返すなど強い動きが見られる。セクターでは、非鉄金属、パルプ・紙、ゴム製品、鉄鋼、電気機器、その他製品などがさえない一方、鉱業、不動産、繊維、食料品、建設、小売、水産・農林が前日比1%超上昇している。売買代金上位銘柄では、トヨタ自<7203>、三菱UFJ<8306>、ソフトバンクグ<9984>、住友鉱<5713>、かんぽ生命保険<7181>がさえない一方、日本郵政<6178>、ゆうちょ銀行<7182>、みずほ<8411>、三菱重工<7011>、ファーストリテ<9983>、ケネディクス<4321>が上昇している。

日経平均5連騰などが影響して、前場の東証一部の売買代金は1.1兆円と商いは伸び悩んでいる。一方、マザーズ指数は前日比1.15%高と日経平均、TOPIXと比べると強い。郵政グループ3社の商い活況や為替市場でのドル買いに伴う大型株物色などが影響してマザーズ銘柄の一角は出遅れ感が強まっていた。ドル買い一服による大型株の上げが一巡すると、投資資金がマザーズ市場やJASDAQ市場の中小型株に向かう可能性はある。取引時間中の決算発表も減りつつあることから、後場は直近IPO銘柄など足元さえなかった中小型株の動向に注目したい。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は122円89銭付近、ポジション調整のドル売りは一巡

ドル・円は122円89銭付近で推移。ポジション調整のドル売りは一巡したとみられる。

ドル・円は前日海外市場からやや値を下げる展開が続いており、東京市場では123円を割り込んだ。日経平均株価が前日終わり値をやや下回る展開で、ドル買いが入りにくい地合いとなった。

ただ、株価動向に対する市場の反応は限定的。ポジション調整的なドル売りは一巡しつつあることや、122円80銭以下にはドル買い興味が残されており、アジア市場でドル・円が123円を大きく下回る可能性は低いとの見方が依然多い。

手がかりが乏しいなか、ランチタイムの日経平均先物は引き続き前日終値付近で推移していることから、ドルは午後の取引でもみあう展開を予想する。

ユーロ・ドルは1.0718ドルから1.0749ドル、ユーロ・円は131円87銭から132円23銭のレンジ内で推移した。

12時26分時点のドル・円は122円89銭、ユーロ・円は132円22銭、ポンド・円は186円38銭、豪ドル・円は86円77銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・アステラス<4503>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>が日経平均を約24円押し下げ
・日本郵政<6178>、ゆうちょ銀行<7182>上昇、かんぽ生命保険<7181>は小幅安
・日揮<1963>、通期純利益予想と期末配当の上方修正を発表


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:00 原田日銀審議委員会見

<海外>
・14:30 中・10月鉱工業生産(前年比予想:+5.8%、9月:+5.7%)
・14:30 中・10月小売売上高(前年比予想:+10.9%、9月:+10.9%)

《SY》

 提供:フィスコ

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