市場ニュース

戻る
 

【市況】前場に注目すべき3つのポイント~利食い優勢も26週線レベルでの底堅さ意識か


10日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:利食い優勢も26週線レベルでの底堅さ意識か
■外資系証券の注文動向:差し引き1230万株の買い越し
■前場の注目材料:マイナンバー配達で不祥事、日本郵便を行政指導


■利食い優勢も26週線レベルでの底堅さ意識か

10日の東京市場は、利食い優勢の展開になろう。9日の米国市場では、経済協力開発機構(OECD)による世界経済見通しの引き下げが嫌気され、NYダウ、ナスダックともに下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比185円安の19435円だった。この流れを引き継ぐ格好から、利益確定の流れが先行しよう。

もっとも、OECDの成長率引き下げは、新興国経済の急激な減速が主な理由であり、想定されていた面もあろう。そのため、足元の急ピッチなリバウンドに対する利益確定の流れがあったとしても、下を売り込む流れにはなり難いであろう。売り一巡後は26週線が位置する19500円処での底堅さが意識される展開が期待される。

また、OECDは日本の成長率見通しを0.1pt下げているが、これにより改めて日銀による追加緩和政策への期待感も高まる格好になりそうだ。物色の流れは決算を手掛かりとした循環のほか、直近で利食いから一服をみせている郵政グループ3社に対する押し目狙いの動き。

その他、米アップルは9日、タブレット型端末「iPad」の大型版「iPad Pro」を今週発売すると発表した。電子部品やタッチパネル関連などへの物色が意識されよう。スウェーデンのエリクソンと米シスコシステムズによる包括提携が伝えられており、通信機器関連の再編思惑なども材料視されよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き1230万株の買い越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り980万株、買い2210万株、差し引き1230万株の買い越しの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

11月2日(月):700万株の買い越し
11月4日(水):630万株の買い越し
11月5日(木):390万株の買い越し
11月6日(金):50万株の買い越し
11月9日(月):130万株の買い越し


■前場の注目材料

・米アップル、「iPad Pro」を今週発売
・OECD、世界経済見通し 成長率を下方修正
・ミャンマー総選挙、スー・チー氏野党勝利へ
・マイナンバー配達で不祥事、日本郵便を行政指導


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 9月経常収支(予想:+2兆1540億円、8月:+1兆6531億円)

<海外>
・10:30 中・10月消費者物価指数(前年比予想:+1.5%、9月:+1.6%)
・10:30 中・10月生産者物価指数(前年比予想:-5.9%、9月:-5.9%)

《SY》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均