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【通貨】ユーロ週間見通し:対円レートはもみあいか、過度なユーロ安は想定しにくい状況


■下落、ユーロ圏追加緩和観測や米年内利上げ期待で売り強まる

先週のユーロ・ドルは下落。米年内利上げ観測が高まっていることや欧州中央銀行(ECB)による追加緩和観測が再浮上したことが要因。6日発表の10月米雇用統計は予想以上の改善を示しており、ユーロ圏と米国の金利差拡大を想定したユーロ売り・米ドル買いが活発となった。取引レンジは1.0707ドル-1.1053ドル。

■弱含みか、ECBによる追加緩和を想定した売り継続

今週のユーロ・ドルは弱含みか。欧州中央銀行(ECB)による量的緩和拡大の方針を背景にユーロ売りは継続する見込み。雇用情勢の改善で米12月利上げ観測は一段と高まっており、ユーロ圏と米国の金利差拡大を想定したユーロ売り・ドル買いが増える可能性があることも意識されそうだ。

予想レンジ:1.0550ドル-1.0850ドル

■対円レートは弱含み、ユーロ安・米ドル高の影響受ける

先週のユーロは対円で弱含み。ユーロ圏の追加緩和への思惑は残されており、ユーロ売り・米ドル買いが活発となった。米ドル・円相場は円安方向に振れたが、ユーロ安・米ドル高が急速に進んだ関係でユーロの対円レートは小幅安となった。取引レンジは131円51銭-133円21銭。

■対円レートはもみあいか、過度なユーロ安は想定しにくい状況

今週のユーロ・円はもみあいか。欧州中央銀行(ECB)による量的緩和策拡大への思惑は残されており、ユーロ売りがただちに後退する状況ではないとみられる。ただし、投機的なユーロ売りポジションが積み上がっているとの見方があることや日本銀行による追加金融緩和への期待感は残されており、ユーロの対円レートが大幅に下落する可能性は低いとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・12日:9月鉱工業生産(前月比予想:+0.2%、8月:-0.5%)
・13日:7-9月期域内総生産(前年比予想:+1.7%、4-6月期+1.5%)

予想レンジ:131円00銭-133円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

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