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【材料】日本製紙が大幅反落、上期営業利益32.8%減益、通期予想22%減額修正発表を売る

 日本紙 <3863> が大幅反落。朝方から大きく売られる展開となり、後場も大幅安水準での2000円台攻防戦入りと下値模索の動きが続く。前日後場(14:00)発表の2016年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業利益が前年同期比32.8%減の84.2億円と大幅に減少し従来予想120億円を大きく下回った。そして、通期同利益予想を従来の320億円から250億円(前期は236億円)と22%減額修正したことから失望売りが広がっている。

 上期決算では、売上高が前年同期比3.1%減の4997.65億円と減少したうえ、販売・管理費が前期比2.85%増の938.63億円と大幅に増加し、営業利益の減益幅が拡大した。ただ、為替差益が73.6億円増の81.4億円と大幅に拡大したことから営業外収益が前年同期比95.7%増の142.56億円と大幅に伸び、経常利益は前年同期比27.1%増の161.96億円と大幅増益となった。

 部門別では、主力の紙・パルプ事業で新聞用紙、印刷用紙とも需要が低調に推移したことから、輸出は伸びたものの、連結売上高は前年同期比0.7%減の4069.63億円と減少し、同営業利益は46.3%減の47.72億円となった。紙関連事業は452.07億円と同3.0%減収となり、同営業利益は14.06億円と40.1%減益に。木材・建材・土木建設関連事業は前年の消費増税の反動減から持ち直しつつあり、売上高は同7.1%増の295.18億円、営業利益は2.5倍増の14.33億円と伸びた。
(執筆者:熱田和雄 ストック・データバンク)

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