市場ニュース

戻る
 

【特集】キャリアリンク Research Memo(1):「マイナンバー」関連で、民間企業向けの受注獲得に期待


キャリアリンク<6070>は、BPO(業務外部委託)関連事業を主軸とした総合人材サービス会社。官公庁向け案件での高い実績を背景に、民間企業向けBPO案件の受注拡大を強化している。

9月30日付で発表された2016年2月期第2四半期累計(2015年3月?8月)の業績は、売上高が前年同期比22.0%増の7,914百万円、経常利益が同5.3%減の384百万円と増収減益決算となった。期初計画比では売上高が若干上回ったものの、経常利益は64百万円下振れする格好となった。BPO関連事業の受注拡大が続く中で、新規受注業務のスタッフ研修費や下期運用開始案件に関する先行投資費用などが90百万円程度増加したことが下振れ要因となった。

2016年2月期の売上高は前期比17.4%増の16,368百万円、経常利益は同14.2%増の938百万円と期初計画を据え置いている。売上高に関しては既に受注確定したもので計画を達成できる見込みであり、上振れが期待できる。また、利益ベースでも第2四半期累計では下振れしたものの、マイナンバー案件など新規受注業務が順調に立ち上がっており、第3四半期以降の利益貢献が見込めることから、既受注確定案件だけでも期初計画の達成が可能とみられる。

注目される「マイナンバー」関連は、官公庁向けで想定どおり受注獲得が進んでいるほか、今後は民間企業からの受注獲得が見込まれるため、2017年2月期には一段の売上拡大が期待される。現在、進行中の中期3ヶ年計画では2018年2月期に売上高25,090百万円、経常利益1,510百万円を目標として掲げているが、順調な滑り出しと言えよう。

株主還元策として同社では、安定配当の継続と株主優待制度を導入している。2016年2月期は前期比2円増配の18円(配当性向20.1%)を予定しており、また、株主優待としては、8月末の100株以上保有の株主に対してQUOカード1,000円相当を贈呈している(300株以上保有の株主に対しては2,000円相当)。

■Check Point
・従業員を大幅に増加、「マイナンバー」関連の受注獲得に準備
・期初計画を据え置きも、売上高・利益ともに上振れする可能性
・安定した配当の継続が基本方針、今期は前期比2円増配を予定

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均