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【特集】アバント Research Memo(7):安全性は改善傾向を継続、ROEは引き続き高水準を維持


■決算動向

(3)財務状況と経営指標

アバント<3836>の2015年6月期末の総資産は、前期末比で144百万円増加の5,681百万円となった。このうち流動資産は売上債権の増加(325百万円)により、同282百万円増加の4,780百万円に、固定資産はのれんの償却(113百万円)や有形固定資産の減少(54百万円)などにより、同139百万円減少の900百万円となった。一方、負債合計は前期末比134百万円減少の2,942百万円となり、主な変動要因を見ると支払手形及び買掛金の増加(153百万円)、有利子負債の減少(182百万円)、未払法人税等の減少(142百万円)となっている。また、純資産は当期純利益の計上(402百万円)と配当金の支払い(126百万円)などにより、前期末比278百万円増加の2,739百万円となった。

主要経営指標を見ると、安全性を示す自己資本比率や有利子負債比率についてはいずれも改善傾向が続いている。2013年6月期にジールの子会社化に伴う有利子負債の増加により一時的に悪化したが、その後有利子負債の削減を着実に進めていること、並びに自己資本の増加が改善要因となっている。

収益性に関しては前述した要因により、ROEや営業利益率などいずれも前期から低下した。ただ、ROEの低下は、自己資本比率の上昇にも起因するが、資産の運用効率・総資産回転率はむしろ上昇している。また、その水準に関しては15.5%と東証1部上場平均の8%を依然大きく上回る水準である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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