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【市況】<株式トピックス>=1000株単位の山崎パン急騰の背景

 きょう市場で話題となったのは、山崎製パン<2212>の大幅高。一時、前日比206円高の2282円まで買い進まれ、終値は同202円高の2278円で、9.73%の急騰をみせた。これで、4月28日の年初来高値2392円を射程に捉えるとともに、そのすぐ先には1989年9月29日につけた上場来高値2430円の26年ぶり更新が視界に入ってきたのだ。
 同社が28日取引終了後に発表した15年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算は、売上高が7594億200万円(前年同期比3.8%増)、営業利益は180億5600万円(同37.7%増)と好調に推移した。
コンビニ向けにドーナツなどの菓子パン類が伸びて収益に貢献したほか、食パンなどの製品値上げ効果も反映された。最終利益は減益だったものの、これは前期計上した厚生年金基金の代行返上益の反動で、本業の儲けを示す営業利益が高水準の伸びを示したことが好感された。
 ところで、山崎パンは値がさ株ながら売買単位は1000株で、最低でも200万円以上の投資資金が必要となり、普通の個人投資家には参入障壁は低いとは言えない。そのため、一部市場関係者からは「ある程度富裕な個人投資家はもちろんのこと、外国人を含めた機関投資家も、比較的短期の値幅取りの感覚で参加している可能性が高いのでは」との見方が出ていた。(冨田康夫)


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)

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