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【市況】<マ-ケット日報> 2015年10月29日

 29日の市場は日経平均が小幅続伸。終値は前日比32円高の1万8935円だった。取引時間中は1万9000円の大台を回復する場面(177円高)もあったが、一部経済指標の好転により、明日の日銀の追加緩和期待がやや後退したことが影響した。東証1部の売買代金は3.4兆円へと急増したが、トピックスの浮動株比率調整に伴う売買でカサ上げされており、実質は2兆円強程度とされている。

 昨日の米国市場はFOMC通過によるアク抜け感からダウ平均が3日ぶりに大幅反発した。株価水準は7月22日以来約3カ月ぶり。FOMC後の声明で景気はやや減速気味ながらも依然底堅いとしており、12月の利上げに含みを残すあいまいな結果に。市場は良いとこ取りで、利上げしても景気の腰折れはないと判断したようだ。アップル株や原油相場の上昇も支援要因となっている。一方、東京市場は米株高を受けて日経平均が1万9000円台に乗せる好スタートを切ったが、開始30分で早くも息切れし、その後は1万9000円台を割り込む伸びを欠く展開に。寄り前発表の9月の鉱工業生産が予想に反して3カ月ぶりの上昇となったため、明日の日銀の追加緩和が見送られるとの思惑が働いたようである。とはいえ、世界的な金融緩和という支えがあることは変わらず基調自体は依然として底堅い。1万9000円強の水準はケイ線上でも強い抵抗帯となっているため、一気に上抜くことは難しいようだが、明日の日銀の政策次第では超えることも可能だろう。日銀政策会合の結果は早ければ明日昼過ぎに判明。目の離せない1日となりそうだ。(ストック・データバンク 編集部)

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