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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~主力大型株のほか、金融株などへ買いが波及する展開


29日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:主力大型株のほか、金融株などへ買いが波及する展開
■外資系証券の注文動向:差し引き1030万株の買い越し
■前場の注目材料:ネットバンキング狙うウイルスメール相次ぐ


■主力大型株のほか、金融株などへ買いが波及する展開

29日の東京市場は堅調な展開が見込まれる。28日の米国市場ではNYダウ、ナスダックともに上昇。注目されていた連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利は据え置かれたものの、12月の利上げを検討するとの表現が加わった。発表後に急落する局面もみられたが、売り一巡後は上昇に転じており、市場は12月利上げを織り込む格好となっている。この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大阪比250円高の19180円と大きく上昇している。

シカゴ先物にさや寄せする格好から日経平均は、ギャップ・アップで直近戻り高値を捉える動きをみせよう。FOMC後の上昇については意外感があったようだが、利上げは米景気が堅調だという証し、との見方もあり、センチメントは明るい。12月の利上げが織り込まれる中、主力大型株のほか、金融株などへ買いが波及する展開が期待される。

シカゴ先物にさや寄せすることで一目均衡表では19181円処に位置する雲上限を上放れてくるかが注目される。週足形状では雲を上放れてくる格好になるため、シグナル好転がより先高期待につながろう。明日の日銀の金融政策決定会合を控え、追加緩和期待なども根強く、押し目買い意欲も強いと考えられる。

もっとも、決算発表がピークを迎えるなか、織り込み済み、アク抜けといった判断が掴みづらいこともあり、見極めたいとする様子見ムードも強い。そのため、インデックスに絡んだ商いが中心になりやすく、個別では決算が確認できた銘柄への循環物色になろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き1030万株の買い越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1250万株、買い2280万株、差し引き1030万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

10月22日(木):440万株の売り越し
10月23日(金):390万株の売り越し
10月26日(月):450万株の買い越し
10月27日(火):240万株の売り越し
10月28日(水):170万株の売り越し


■前場の注目材料

・独VW、四半期決算で4600億円余の営業赤字
・地方創生 経済界や有識者参加の会議新設へ
・ネットバンキング狙うウイルスメール相次ぐ


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 対外対内証券売買(先週)
・08:50 9月鉱工業生産速報(前月比予想:-0.6%、8月:-1.2%)

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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