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【経済】アリババの7~9月期は32%増収、市場予想上回る


Eコマース世界最大手の阿里巴巴集団(アリババ・グループ)は27日、15年7~9月期の業績を発表し、米国一般会計原則(GAAP)ベースの純利益が前年同期比649%増の227億300万人民元(約4300億円)に達したと報告した。非GAAPベースの純利益は36%増の92億5200万人民元。売上高は32%増の221億7100万人民元に伸びた。
GAAPベースでの大幅増益は、投資利益の拡大が主因。阿里健康(241/HK)株に絡む評価益として、186億300万人民元を計上している。
非GAAPベースの売上高は市場予想を上回った。スマートフォンなどモバイル端末を使ったインターネット通販の取引規模が拡大している。モバイル経由の総取引額(GMV)は、121%増の4400億人民元に膨らんだ。GMV全体に占める比率は62%と、前四半期の55%、前年同期の36%から大きく上昇している。
ただ、全体のGMVは引き続き伸びが鈍化した。ネット通販サイト「淘宝網(タオバオ)」「天猫(Tモール)」の国内GMVは28%増の7130億人民元。伸び率は前四半期の34%から6ポイント減速し、直近3年で最も低い水準にとどまった。
アリババは世界最大のEコマース企業。99年に馬雲(ジャック・マー)氏が設立した。03年に開設した消費者向けサイト「淘宝網」が大成功を収め、その後の業績が急成長。「淘宝網」や「天猫」など傘下サイトのGMVは、14年通年で2兆2740億人民元に膨らんだ。スマホの普及を受けたモバイル対応能力も高い。企業間取引(B2B)にも強く、B2Bシェアで最大の「アリババ・ドット・コム」を傘下に擁する。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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