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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~ショート気味の銘柄は買戻しを意識した値動きに


28日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・ショート気味の銘柄は買戻しを意識した値動きに
・ドル・円は120円35銭付近、米FOMC控え買い手控え
・ヤマダ電<9831>が上期利益の上方修正を発表


■ショート気味の銘柄は買戻しを意識した値動きに

日経平均は反発。113.17円高の18890.21円(出来高概算8億5000万株)で前場の取引を終えている。27日の米国市場は弱い値動きだったが、注目されていたアップルについては、一株利益、売上高ともに予想を上振れ、時間外で上昇しており、安心感に。また、ファナック<6954>が第2四半期決算を発表し、通期計画を上方修正。コンセンサスの範囲内ではあるが、前日に大きく売り込まれていたこともあり、買い先行で指数をけん引している。そのほか、ソフトバンクグ<9984>がアリババの決算を手掛かりに強い動きをみせており、こちらも指数をけん引する格好となっている。

セクターでは医薬品、情報通信、空運、化学、建設、水産農林、精密機器、証券などが堅調。半面、鉄鋼、非鉄金属、海運、機械、鉱業などが原油安等の影響もあり、冴えない展開に。東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり数が拮抗。規模別指数は大型、小型株が上昇、中型株指数はマイナス圏で推移している。

ファナック<6954>、ソフトバンクグ<9984>、東エレク<8035>などが日経平均をけん引している。一方で、下方修正を発表したキヤノン<7751>などが重石となっている。今週は決算発表の第一弾のピークを週末に迎えることもあり、見極めムードから積極的な売買は手控えられやすいだろう。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)結果を見極めたいとの模様眺めムードも強く、日経平均は18900円前後でのこう着が続きそうである。

上海指数がマイナス圏で推移しており、中国経済の減速懸念なども手掛けづらくさせる。もっとも、日銀の追加緩和への期待感も根強い。ややショート気味の銘柄へは、買戻しを意識した値動きに向かいやすいであろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は120円35銭付近、米FOMC控え買い手控え

ドル・円は120円35銭付近で推移。ドル・円は朝方120円55銭を付けた後は、値を下げる展開。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、積極的なドル買いが手控えられた。

9時半に発表された豪・7-9月期消費者物価指数が前年比+1.5%と、予想の+1.7%を下振れしたため、豪ドル・円が86円60銭付近から85円63銭まで1円程度下落。ドル・円は連れ安となり、120円25銭まで値を下げた。

ただ、日経平均株価が堅調地合いのため、ドルは120円40銭台まで値を戻している。ランチタイムの日経平均先物が引き続き堅調地合いのため、ドルは午後の取引も底堅い値動きが続くと予想する。

ユーロ・ドルは1.1026ドルから1.1053ドル、ユーロ・円は132円70銭から133円09銭で推移した。

12時30分時点のドル・円は120円35銭、ユーロ・円は132円84銭、ポンド・円は184円21銭、豪ドル・円は87円74銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>が日経平均を約84円押し上げ
・ヤマダ電<9831>が上期利益の上方修正を発表
・マザーズのGMOメディア<6180>が売買代金で全市場3位に


☆後場の注目スケジュール☆

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・特になし

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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